アスファルト

イチョウの黄色で全部が隠れて

歩く道も無くなって

それでも黄色が綺麗と

立ち止まって

時折銀杏の匂いに歪ませては

ただ見ていた。


刹那


数年振りに風が吹いた。

自分で散りばめたイチョウの葉が

全て風にさらわれて

塗装の剥げたアスファルトが

可哀想にこちらを見ている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

青葉芳 @aobys97

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る