ラノベの皮をかぶった経済小説

体裁こそラノベのそれですが、内容は現代社会における問題点を明らかにする素晴らしい作品です。
何でも無料の通販。それが、本当に存在することは我々にとって一見幸せのように思えます。
ですが、それって人間本来のあり方としてよいものなのでしょうか?
物質的、金銭的に満たされていることだけが、人の幸せではないはずです。
このような考えを、再確認させてくれる。よい作品だと感じました。

(ここからは少々批判入ります)
作者の発想、伝えたいこと、考えさせたいことなど、非常に独創的で面白いと感じます。
アイデアは素晴らしいので、この部分は有名作家にも勝っているとおもいます。

ですが、何度も熟読を強いる文章になっていることは否めません。
一般読者や編集者にとっては、それによって良さが伝わらず、評価が得られないのではないでしょうか?
素材はいいものを持っていると思うので、改稿することで、もっと輝く作品になると思います。

例えば、冒険を繰り返していますが、1つの冒険に対し、達成感が弱いと感じました。
謎はどんどん膨らむのに、得られるものがゼロという状況はつらいものがあります。
また、転の存在が弱い。
順次謎が見えて行っている状態なので、承が発展しただけという感想を持ちました。
誰かと仲たがいするような大きな転機が欲しいところです。

結論は、締め切りの関係でしょうか?

上から目線で申し訳ありませんが、率直なところとしてお伝えします。
目指せ!新人賞!!!!

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