第4話信康死の本当の理由

於愛の方に男子が生まれ家康母の於大の方は

思った。

夫であり家康の父は今川の陰謀で殺された。

家康の正室築山は今川の指示で娶らされた。

その子信康が後継。

今や徳川家を我が物顔である。

耐えられない。

好機到来、後継ぎは産まれた。

今こそ三河徳川家をわたくしと家康に

取り戻す。

わたくしの手で。

まず手始めに築山と武田の密通の噂を流す。

武田と密通しているのは実は於大であり

のちに井伊に武田遺臣を預け、愛の子

於長に乳人、乳母子としてつけている。

簡単であった。

信長と岡崎を離さねばならない。

信長に武田築山密通の噂を届けた。

案の定信長は築山を殺すよう命ずる。

ここで美談がある。

築山を殺せば父家康の名が廃る。

嫁殺しである。

しかし子である信康が死ねば

信長との盟約盤石の美談。

それを悟らぬ信康ではない。

信康は死を選び、築山は後を追う。

陰謀と義が交錯し悲劇が生まれる。


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於愛の方〜家康に一番愛された女〜 kingsglaive @bmw0091

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