第3話陰謀
愛に子がうまれた。
男子であった。
家康に信康という正室との嫡子がいた。
岡崎城に入れており立派な跡取りであった。
愛の子は男子ではあるが跡取りではなかった。
それを快く思わない者がいた。
愛は優しい女で、であるがゆえに家康に愛された。
快く思わない事はない。
家中の皆が跡取りは信康と思った。
聡明で勇敢な評判であった。
岡崎城で正室の築山殿と立派に治めていた。
家臣は築山殿の出身の今川の出が多く近頃は戦した元武田の出の者も増えてきた。
徳川の昔からの家臣は家康についていた。
岡崎は信康、浜松は家康。
岡崎は尾張信長に近く信長の娘を娶っていた。
将来は岡崎勢が中心となり信長と日本を治めていくであろう。
今川出の築山と、信長寄りの信康。
譜代の徳川家臣ではなく、今川、織田寄りの築山、信康に徳川の行く末がかかっているということが。
徳川家が。家康が不憫じゃ。
その昔家康に次男ができた。
側女との。
子は隠された。
築山に知られたくない為に。
口惜しい。
愛に子が生まれた。
男子が。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます