表題が素敵です。学園に巻き起こる連続女子高生殺人事件。謎を追う主人公。そう書くと物騒なイメージに捉えられるかもしれませんが、個性の光るキャラクターたちが活躍する青春ものとして楽しめます。いわゆる学園キャラミスとして秀逸な印象です。
主人公の瞬の前に次々と現れる美少女。超絶美人の生徒会長をはじめ学園の七大天使と呼ばれる『愛ドール』たちとのいちゃラブ要素が満載です。次々と巻き起こる殺人事件。他殺か、自殺か、事件の真相は。そして密室の謎。入り口のドアをセメントで固める意味は? 本格ミステリーとしても読み応えが抜群で続きがとても気になります。
2018/11/29 追記
30話まで追い付きました。いよいよ解決編に突入でしょうか。「終わらせてくるよ。この悲しみの連鎖を」しびれます。
2018/12/3 追記
読了しました。セメントで固められた扉に隠された真相。こういうトリック好きです。極めて陰惨な事件なのに、爽やかささえ感じる読後感。表題と最後の一文の結び付きなど、要所要所の言葉に込められた想いが伝わって来ました。また最後まで読んで、改めて良い表題だなと感じました。
突如として起き始めた連続女子高生自殺事件。彼女達に自殺の理由がまるで見つからず、その不気味さはまるで呪いのようで、誰もが怯えていた。
息つく暇もない連続事件にハラハラドキドキしっぱなしの物語です。起きたと思ったら気付けばもう次の事件が発生。ミステリーでありながら、振り向いてはいられないハイスピード感も味わえます。
そして、一つずつ謎が解けていくかと思いきや、またさらに謎が増える。それを必死に考えようやく辿り着いたらまたさらに謎が……。でも、最後にはその全てが綺麗に収まり、一気に爽快感が味わえます。
謎が謎を呼ぶミステリー、あなたも頭を抱えてみませんか?
キャラミスといえば、個人的には西尾維新さんの戯言シリーズが思い浮かぶ。
本作も戯言シリーズの初期作のように、ミステリーと萌え(この表現はもう古いのかもしれないけれど……)の融合を図った作品である。
個性の光るキャラクター達が現れて、わちゃわちゃ(いや、いちゃいちゃ)やっていると思ったら人が死んでいく。そしてそれが連鎖していき、物語はそのキャラクター達からは予想も出来ないほどにヘビーな展開を見せる。
ミステリーはしっかりとしたものでありながらも突飛なアイデアを採用していて、この作品ならではの空気を纏ったトリックであると感じた。
そしてなにより、犯人に人間味があるところが良い。
ネタバレになるのであまり深くは語れないが、第1話の美里亜と舜の会話がとある場面で繋がる。
その場面に唸ってしまった。
終わり方から、まだ自分では解決していない謎があったか……と思ったが、作者曰く、続編があるとの事!
キャラが個性的過ぎる故に、舜とひよりとの絡みや、各キャラの掘り下げなど、少し物足りなさを感じるところもあったので期待が高まる。
連続して自殺者が出る学園。しかも自殺するのは、いずれも少女だ。主人公は美少女達と共に、学園の連続自殺を止めるため、そして自殺に追い込んだ犯人を見つけ出すために動き出す。しかし、次々に主人公の周りの美少女達が密室で自殺してしまう。そして主人公は自分が通う学園の屋上で、信じられない物を見つけてしまう。果たしてそれは?
また、ある法則に従って少女たちが死んでいると気付いた主人公は、次に死ぬかもしれない少女から、他の自殺者の秘密を聞かされる。それは少女たちを自殺に追い込む、反社会的で許されない行為だった。自殺者たちに共通する秘密が分かったところで、犯人には近づけず、主人公は疑心暗鬼に陥る。しかし主人公から自分が疑われていると知ったある美少女は、主人公に思わぬ言葉を投げかけて――⁈
主人公は自分のふがいなさを思い知り、ついに本領発揮! 自らの脳を解放して事件の謎に挑む! 犯人は誰なのか? 追えば追うほど遠ざかる真実を、是非最後まで見届けたい。そんな気持ちにさせてくれるミステリー。
是非、ご一読ください。
物語りは、県内で次々に発生する連続少女飛び降り自殺事件から始まり、学園を舞台にした密室殺人へと我々を案内してくれます。
自殺として扱う学校や警察。続けて起こる不可解な事件に主人公は半ば巻き込まれるようにして関係していきます。
主人公を支える少女たちも個性的ですばらしいく、沈みがちな気分を少し和らげてくれています。
そして、事件に挑む主人公にも、何か謎がありそうです。
それを演出する視点効果。
なぞという花弁に包まれた中に、どのような真実が待っているのか。一枚一枚開かれるたびに、新たに生まれる秘密の香りがこの物語の奥へ、奥へと誘っているようです。