六十一話 エピローグ~首無の騎士から意識の天使へ

 入れ替わり、立ち入る人影。


 「私たちに、かすみを助けるように指示するなんて、さすがはあっくんだね」


 病室に来て、巨乳系女子は笑顔を振りまく。


 姫野琴葉。

 殺人犯の一人。

さて、彼女とどう付き合おうか。


 「琴葉。僕は、お前がライバルたちを殺そうとしていた事を知っている」


 あの日の約束。それ以降、彼女のものは狂愛だった。


 「だけど、今はそれだけだ」

 「そう……」


 けど、取り敢えずは保留。


 謎の男は誰だったのか。

 天使は誰だったのか。


 人生は長いのだ。しょうがない。


 「あ」


 病室を出て、階段下。

 僕は少女を見上げる。


 金髪碧眼の美少女。


 「知ってるか? 蝶はモグラになれない」

 「は?」

 「けど、それを嘆く蝶はいないのさ」


 彼女が僕をバカだと知ったのは、その時。


 今から、謎を解いていこう

 一つずつ、まずは彼女から。


 他愛もない、一つから。

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なぜ僕が殺されたのか知りませんか? 松葉たけのこ @milli1984

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