第2話

テスト終わったら皆でどっか行かね?


定期テストちょうど一週間前の火曜日のお昼

10月ということもあり今は台風の全国ツアー真っ最中だったので、いつもは別館にある食堂まで行って軽いチキンを買ったりラーメンを食べたりしているのだが、ここ最近は家から持ってきているパンやおにぎりなんかを食べていた。

誠と二人で昼食を取っているときに誠はそう言った。


どっかって? みんなでって? 誠のいうみんなは相当する人が多すぎて見当もつかない


「この前の5人でさ!」

はぁ人の気も知らないで、、


「まぁ呼べば来るんじゃない? 誠が主催しなよ、なにするか知らないけど」

「そうだな~何しようかな」

ノープランかよと小さく突っ込みを入れた




定期テスト前日


おはよー そんな挨拶が教室の中に飛び交っている午前8時50分

全国ツアーを終えた彼ははるか彼方へと消え去った

教室ではホームルームを終えたので、皆それぞれが授業の準備をしていた


教卓から見て右奥に位置している僕の席、主人公席に座って授業の時間を待っていた

定期テスト前日ということもありほとんど自習だった。

さすがに前日ということもありみんなちゃんと自習している、中には寝ている奴もいた。


三限を終え誠を含めた男友達5人で学食に向かい、みんなで明日のテスト問題を予想しながら問題の台紙をしていた。


五限が終わり誠は真っ先にこちらに向かってくる

「春樹~女子三人誘ったぜ今週の日曜日だ 近くの動物園に行くことになった!行くよな?

絶対来いよな」

うちの学生証見せれば半額だってよ


「まぁいいけど、テスト終わってから言えよな」


そう言って誠は先に帰ってしまった

教室にはほとんどの生徒が居なくなっていて 忘れ物がないかを確認して教室を後にした





定期テストは無事に終わり赤点の可能性など感じなかった。

誠はもちろん森川、夏希は自信満々のようだった

ただ柳だけがやらかしたという表情を浮かべている。



結果としては誰一つ赤点はなかったのでよかったと思う。

打ち上げというかお疲れさまかいという形で五人でサイゼリアに来た


「おっつかれ~~!」

ドリンクバーでついで来たメロンソーダで乾杯した。


「いやー今回もなかなかの出来でしたねー 宮平はいつも通り満点かい?ん?」


「まぁまぁだったな、夏希はどうだった?」

柳の言葉に返答をして誠は夏希に聞いた


「なかなか良かったよ、数学がいまいちだったけどね」

夏希は笑って答えた

森川は察しがいいのか柳の事を知っているのか分からなかったが話題をそらした

「もう終わったテストの話はいいよ、そんなことよりここってサイゼリアなのかな?

それともサイゼリヤ?岩佐はどっちだと思う?」


「え?んあ~サイゼリアかな どっちでもいいよそんなの笑」

森川のおかげで気まづくなりそうな雰囲気を脱して楽しいお疲れさま会を終えた。



約束の日曜日になり少し楽しみだった動物園の日になった。

家を出る直前に昨日の誠とのlineを見返して楽しみが緊張に変わった



宮平誠「明日少しでいいから夏希と二人きりにさせてくれ、頼むな」




はぁどうしたものか、、


お気に入りのコンバースct70を履いて家を出た

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

spelled memory @komornn

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ