例えば、空が紫色に染まる想像力
ばらばらの作品に、
ばらばらのものが
花弁のようにひらひらと、
床に落ちるところ、
何か形もなく見えて、
美しくも見える。
例えば、空に浮かぶのは
軽い羽でなく、重い山と岩とか、
例えば、水に沈むのは、
重い石でなく、軽いボールとか。
わざとらしいと言われる。
よくわからないと批判される。
読みたくないと思われる。
そう、そう。
読まれることすらできないものは
永遠に忘れられるかも。
そう、そう。
読まれたいものは
常に綺麗なものだって
誰だって知っている。
つまらないかもしれない。
わけのわからないものかもしれない。
だが、
綺麗でない物にも
綺麗な物語が生まれるよ。
「ワンパンマン」とか、
画風がどう見ても雑しかないもの、
だがストーリーにだけ
心掛けて、手掛けると、
なんか綺麗。
なんか涙が出そうだ。
それとすれ違ったのは、
昔の僕みたいな人なのさ。
綺麗なものだけ読みたい。
柔らかいものだけ見たかった。
表に出る物にだけ目が動く。
読みづらく、醜い物に
心も働きやしない。
僕は悔やむ、
美しさにだけ目が奪われ、
醜い物を眺める勇気も
我慢力もなくなっている。
進歩したと思ったら
理想という妄想に浸っただけだと
僕は気づき、そして泣く。
生まれつき腕を一本失ったかのように、
僕は元々あった能力を失った。
僕が初心者の時に、
描いていたあの絵と、
書いていたあの詩と、
雑の作品とは変わりやしないさ。
美しかった。
初心者から成長する
自分の姿が。
楽しかった、
苦痛に浸って、
それでも笑える日々が。
笑っていた、
何もかも初心者だから、
失うものはなかった。
だから
応援するんだ。
あの雑でできた妄想の作者たち、
僕の影が映っている。
空が紫色に染まる想像力というように、
あの人たちは無から有を生み出した。
そんなやつの能力は、
何にも怖く思わず
作れる力なんだ。
そんなやつの能力は、
僕と違って
フォローを一杯集めてから
変な物に手掛ける勇気さえ
僕は失った、
だが、そんなやつにはあった。
だから、
応援するんだ。
あの雑の背中に何本もの手で
押していきたいんだ。
頑張れ!と叫び、
君と同じく人間であるから、
成長という苦痛の道に出る
その気持ちが分かるよ。
なんなら、
詩を書いて、
皆の手を集めてみせるよ。
底辺の作者である君のためと
君に次ぐ次の時代に生まれる
成長していく底辺の作者のために
僕は詩を書き続けるんだ。
シンエンさま詩シリーズ纏め シンエンさま @shinennsama
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