第12話 お姫様とのお買い物 その3
キャラクターが増えたので、誰が喋っているかわかるように今後は台詞の前に名前をつけることにします。
なので、今回は実験的な回になります。
お手柔らかにお願いします。
[母]
「そろそろ着くよー。車から降りる準備しときなさいー。」
[千夏]
「OK牧場。」
千夏がふざけて母さんに返事を返したので、俺はあえてこの話を広げてみる事にした。
[涼祐]
「OK牧場に放牧されてるのって牛かな?」
[千夏]
「兄ちゃん...OK牧場で飼育してるのは牛じゃなくてOKそのものだよ?」
[涼祐]
「OKって生き物だっけ? 俺は学校で英語として習ったけど?」
[千夏]
「いやいやいや、普通にOKは生き物だから、常識でしょ!」
[涼祐]
「なるほどねーそういうことねー。」
そうか...OKは生き物だったのか...俺は勘違いしていたのか?
だとしたら、俺が今まで使っていたOKはなんだったんだ?
[涼祐]
「って、んなわけあるかいな!」
[母]
「今さら気づくのかい!」
[母]
「てか、用意しろって言ってんでしょうが!」
[涼祐,千夏,ティリア]
「「ごめんなさい」」
ティリアもなぜか謝ったので笑いながらツッコミを入れる。
[涼祐,千夏,母]
「条件反射かい!! 」
そんなこんなで俺たちは駅前のショッピングモールに着き、まず洋服を見に行くことにした...のだけれど、途中でたい焼き屋さんに千夏が寄りたいと言うので、みんなでたい焼き屋さんへ向かうことにした。
[千夏]
「これ、たい焼きって言うんだよティリアたん食べたことある?」
[ティリア]
「鯛焼き? 焼き魚ですか?」
[涼祐]
「いやいや、違う違う和菓子だよ。」
[母]
「ティリアさんは異世界から日本に来たんだから、たい焼きは食べたことないんじゃない?」
[涼祐]
「そうとも限らないんだよな。」
[母,千夏]
「どういう意味?」
ラピス王国には和食の文化があるのだ、ティリアが言うには鰻屋があるらしい。
そして、箸も存在している。
ティリアがたい焼きを知っててもおかしくはないのである。
まあ、知らなかったみたいだけどさ。
[涼祐]
「ティリアは鰻好きだよな?」
[ティリア]
「はい♪ 鰻のお重大好きです。」
[千夏]
「え!? 鰻って異世界でも釣れるの?」
[涼祐]
「いや、鰻は釣るというより仕掛け罠だろ?」
[千夏]
「そっか、仕掛け罠ねなるほどねー。」
[母]
「あんた達...気にするのそこじゃないでしょうに...。」
ラピス王国に和食文化やフレンチトーストがある話を説明しながら、粒あん、こしあん、クリーム、抹茶、季節限定の栗あん、とかたい焼きの中身何にするかを話し合っていた。
[母]
「なるほどね〜ラピス王国は多様な食文化なのね〜。」
[ティリア]
「はい、ラピス王国はグルメ大国なんですよ。」
[ティリア]
「ラピス王国の誇れる文化の一つなんでですよ♪」
俺はティリアの背後に立ち、ティリアの気持ちを代わりに代弁した。
[涼祐]
「エッヘン!!」
[ティリア]
「エッヘン!...って何やってるんですか涼祐!!」
俺の"エッヘン"につられたティリアが赤面して振り返り俺の肩のあたりをペチッと一回叩いた。
[涼祐]
「いや〜まさかね〜本当につられるとは思わなかったよ。」
と笑うとティリアはさらに顔を赤くして、ペチッペチッと先ほどと同じ肩のあたりを二回叩き。
[ティリア]
「涼祐はやっぱりイジワルです!」
と言うのを見て千夏が小粋なステップを踏みながら
[千夏]
「ソーダ♪ソーダ♪メロンソーダ♪」
と意味のわからぬダンスを披露していた。
[母]
「そんなことしてないで、とっとと、どのたい焼きにするのか選びなさい。」
[母]
「お洋服買う時間なくなっちゃうでしょ!」
[涼祐,ティリア,千夏]
「ごめんなさい。」
さっきからメチャクチャ謝ってる気がするんだけど、気のせいじゃないよね?
異世界のお姫様が目指したのニッポンだった。 ほびっと @Hobbit
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