最期の一人

壊す、それは怖すぎる、それは自然すぎる

破壊する、それは畜生に落ちる事


だが人の全ては『壊す』恐れを知らず

罵り、無視をし、軽蔑し、人の機微を分からないと笑う

対面、画面、見えぬ海の中


人間とはなんと恐れ知らずの生き物で

一挙一動で人が死ぬのを知らない

暴言を吐こうとも妄言を信じようと

割りを食う人がいる事を


理解と無知、罪と罰

知ろうとする試み、知らないと嗤う悦楽


今日も知らずに過ごす子らがいる

知らされず学ばされず手を拳銃に

声を弾丸に

命を、堕落を、日常に、漁る漁る


無意識に壊す、怖さ、怖さ、破壊

歳など関係ない

破壊されるのは、いつでも弱い人

いいえ、幸せなる願いを持ちながら誰かに持ち去られた人


全てが全て叶う頃、人間は一人としていないはずだ

それは幸せ?

それとも破壊?

いえ、破壊と感じる者がなければ

それは私たちの知らぬところにいる何か


破壊よ、どうか、破壊であれ

世界を破壊せよ

破壊を愉悦とする輩に呪いを破壊を滅亡を


そして我に壊せ

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自由散文詩掌編『破壊』 朶骸なくす @sagamisayrow

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