※解説は間違っている可能性があります。あらかじめ、ご了承ください。


※「ー」は前の文字の母音(例:カーブ→カアブ)として扱っています。




●デ

 横浜DeNAベイスターズの略称。「De」と書く事もある。



●ティーバッティング

 打撃練習の1つ。「ティー(バッティングティー)」という道具に乗せたボールを打つ。


「ティー」の基本的な構造は棒と台。台の形は丸だったりホームベース状だったりする。ゴルフで使うティーの野球版みたいな物で、台にくっついた棒の上にボールを乗せる。


 また、トスバッティング(トスされたボールを打つ練習)の事を「ティーバッティング」と言う事もある。トスを上げる事は「ティーを上げる」と言ったりする。

(こちらのティーバッティングはティーを使わない)


「ティーバッティング」をどちらの意味で使うかは人それぞれなので、誤解を避けたいのなら、ティーを使う方は「ティーを使う打撃練習」や「置きティー」と言い、トスバッティングの方はそのまま「トスバッティング」と言えば確実だと思う。



●テイクバック

(打ったり投げたりする時の)腕を後ろに引く動作の事。



●ディレイドスチール

 言葉の意味的には「(スタートのタイミングを)遅らせた盗塁」だが、むしろ「相手の隙を突く盗塁」である。


 普通のスチールは、ピッチャーが投げるタイミングに走る。


 ディレイドスチールの場合は、キャッチャーとピッチャーが「ボールを返すよ~」「は~い」と、のんび~りしている時などに走る。野手がぼけ~っとしている時に走る事もある。


 ランナーが走った事に気付いて「やっべ、呑気にやってる場合じゃねぇ!」と送球しても遅い……と思いきや、ランナーがアウトになる事もしばしば。


※プレーが続いている間、ランナーは好きなタイミングで走れる。



●デーゲーム(デイゲーム)

 お昼(午後2時とか)に始まる試合の事。


 メジャーリーグだと、雨で3時間とか遅れて試合開始になったりする。そういう時は、デーゲームのはずがナイトゲームになったりする。



●テーピング

 テープや包帯などで筋肉や関節を固定する事で動きやすさを向上させたり、ケガの予防をする方法。また、捻挫などの応急手当としても行われる。


 スポーツの試合では、関節を変な方向にひねってしまったり、本来の可動域を超えて曲がり過ぎてしまったりする。


 テーピングやサポーターなどで固定すると、関節が動く方向を制限出来る。

(曲がって良い方向には曲がり、曲がったらマズイ方向には行かないようにする)


 ある程度の締め付けが無いとテーピングの効果も無い(ただ巻いてるだけになる)のだが、締め付けが強過ぎると動きを妨げてしまう。そのため、締め付け具合の調整が大事になる。



●テーブルセッター

 出塁してチャンスを作り、得点のお膳立てをする選手の事。通常は1番・2番辺りに入る。



●テキサス性の当たり

「テキサスヒットのような当たり」という意味で、内野手と外野手の間に飛んだフライ性の当たりの事。落ちれば「テキサスヒット(ポテンヒット)」になる。



●テキサスヒット(=ポテンヒット)

 内野手と外野手の間にポテンと落ちるフライ性のヒットの事。内野フライよりは大きいが外野フライまでは行かないため、内野と外野の間の中途半端な所に落ちる。


 打たれたピッチャーからすると、フライを打たせて打ち取っているのに、それが落ちてヒットになる感じ。


 打ったバッターは「ポテンヒットだろうが何だろうが、ヒットはヒットだぜ」ぐらいの感じ。


「あそこに打てばヒットになるのは分かっていましたから、狙って打ちました」と意図的にポテンヒットを打てる選手は少ないと思う。


 基本的には、たまたま野手がいない所に落ちた偶然のヒット。よく「ラッキーなヒット」と表現される。

(守備側にとっては「アンラッキーなヒット」になる)



 ポテンと落ちるから「ポテンヒット」と言うのだが、もしも「ポトリと落ちるから『ポトリヒット』だな!」と命名されていたら「ポトリヒット」だったかも。


「テキサスヒット」は英語風の呼び方だが、あくまでも「英語風」である。


 英語では「Texas Leaguer」あるいは「Texas League single」という言い方をする。

※「single」は「シングルヒット(=単打)」の事


 この呼び名は、テキサスリーグ(マイナーリーグの1つ)出身のメジャーリーガーに由来すると言われる。


 その選手がポテンヒットをよく打っていたので「テキサスリーガー風(テキサスリーグ風)のヒット」みたいな意味で「Texas Leaguer」「Texas League single」という言い方をする。



 他には「dying quail」とも言う。ポトリと落ちる打球を落下するウズラに例えた言い方。



●適時打/適時安打(=タイムリーヒット)

 ランナーをホームに生還させるヒットの事。「タイムリー」とも言う。ホームランでもランナーは生還するが、通常、ホームランはタイムリーヒットに含めない。


 複数人のランナーがいる時に、そのランナー全員を生還させるタイムリーヒットを「ランナー(走者)一掃のタイムリーヒット」と言う。


 タイムリーヒット(timely hit)というのは和製英語で、英語では「RBI hit」と言う。


※「RBI(Run Batted In)」は打点の事で、「RBI hit」は「打点が付いたヒット」みたいな意味。


 タイムリーヒットがシングルヒットなら「RBI single」、ツーベースヒットなら「RBI double」、スリーベースヒットなら「RBI triple」になる。


 また、何点入ったかを言う時は「2-run double」のように言う。この場合は、日本風に言うと2点タイムリーツーベース。



●手首を立てる

 投球する時、手首を立てた方がボールにキレが出やすいと言われる。

(手首の向きが変わると、ボールにかかる回転の向きも変わる)


 球種によって多少変わるが、ボールを握る人差し指・中指が上向きになっていると手首が「立っている」状態である。


 人差し指・中指が横向きになっていると手首が「寝ている」状態。


 スリークオーターやサイドスローは、腕が横向きになるので、手首が寝やすい。人差し指・中指が上を向くように手首に角度を付けると、手首が立った状態になる。 


 アンダースローの場合は、腕を下向きにするので、人差し指・中指も下向きになりやすい。手首を立てる時は、手首が柔らかくないと少し痛むかも。



●手甲(てこう・てっこう)ガード

 手の甲を保護する防具の事。通常、下の手(右打ちなら左手)に装着する。


※上の手は、手の甲がキャッチャー側を向く。そのため、上の手の甲にデッドボールを受ける事は普通はない。



●鉄人

 ケガを(ほとんど)せず、試合に出続ける選手の事。


「鉄人」と呼ばれた衣笠祥雄は、2215試合に連続で出場するという日本記録を持っている。一時期は世界記録でもあった。



●デッドボール

 インプレー(プレー継続中)のボールが「ライブボール」で、ボールデッド(プレー中断)になった時のボールが「デッドボール」。



●デッドボール(=死球)(HBP・HP/Hit By Pitch)

 ピッチャーが投げたボールがバッターに当たった時、バッターは一塁に進む。これが「デッドボール」である。

(一塁にランナーがいた場合は、そのランナーは二塁に進む)


 1バウンドした投球が当たった場合もデッドボールになり、ユニフォームにかすった(バッター本人には触れていない)場合もデッドボールになる。


 ただし、ボールが当たった時でも、バッターがスイングをしていたらデッドボールにならない。ストライクカウントが1つ増え、2ストライクだったら三振になる。


 また、ストライクゾーンを通過した(通過するはずだった)ボールがバッターに当たった場合、デッドボールにならずにストライクになる。


 避けられたのに避けなかった場合も、デッドボールにならない。バッターが自分から当たりに行った場合も同様。

(投球が通過した位置でストライクかボールかが変わる)


 避けられたかどうかは球審の判断によるため、判定に不服を述べた選手や監督が退場になる事もある。中には、当たっていないのに当たったふりをする人も……。

(当たっていないのにデッドボールと判定される事もあるかも?)



 ピッチャーがデッドボールを与える事を「与死球」と言い、与死球4ならデッドボールで4人のランナーを出した事になる。


 デッドボールになると、そこでボールデッド(一時的にプレーが中断された状態)になる。

(フォアボールの場合は中断されない)


 デッドボールを受けたバッターは自動的に一塁に進み、各ランナーは必要に応じて進塁。プレーが中断されるので、盗塁を試みていた場合、盗塁は成立しない。



 ちなみに、デッドボールは日本風の言い方(和製英語)で、英語だと「Hit By Pitch(HBP・HP)」と言う。


 なお、フォアボールやデッドボールでバッターが出塁する事を「歩く/歩かせる」と表現する。仮にバッターが一塁に全力疾走しても「走る/走らせる」とは言わないと思う。


 フォアボールについてはコチラ(↓)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054884198528/episodes/1177354054884198671



●デッドボール時代

 メジャーリーグの歴史において、ボールが飛ばなかった(ボールが死んでいた)時代の事。1900年頃から1920年頃までの約20年。


 現在とルールが違う部分もあるが、この時代は得点が少なかった。なお、この時代はホームラン10本ほどでホームラン王になれた。


 デッドボール時代が終わると「ライブボール時代」に入る。詳しくはコチラ(↓)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054884198528/episodes/1177354054884198693



●デッドライン

 メジャーリーグにおけるトレードの期限の事で、アメリカ時間7月31日の事。



●鉄壁

 守備が上手い選手・チームに使われる表現。「鉄壁のセカンド」なら「守備が上手いセカンド」という意味。「体が鉄のように頑丈」という事ではない。



●鉄腕

 1シーズン中に多くの試合に登板する選手の事。現代においては、中継ぎ投手に使われる事が多い。


 シーズン42勝という日本記録を持つ稲尾和久が「鉄腕」や「鉄腕稲尾」と呼ばれていた。

(42勝した年は、先発・中継ぎ合わせて約80試合に登板)



●デドボール

 デッドボールの事なのだが、少し言いにくいからか「デドボール」と発音される事も多い。フォアボールの方は「ファーボール」と発音されたりする。



●手投げ

 手(と言うか腕)だけで投球する事。また、そのような投球フォームの事。一般的に、手投げは良くないとされる。


 基本的に、投球は腕だけではなく全身を使う。投球時、着地した足から利き腕の指先にパワーが伝わるイメージである。


 手投げだと、足から伝わるパワーが使えない。

(下半身を使わない投げ方なので、そもそも、足からパワーが生まれにくい)



 メジャーリーグだと、ブルペンピッチャーの消費を抑えるため、大量リードを許したチームが野手を登板させる事も多い。


 だいたいの場合、野手は手投げ。「野手投げ」と呼ばれたりもする。


「野手の送球」と「投手の投球」では、投げるフォームも違う。必然的に、野手は野手っぽい投げ方をする。


 ピッチャーの「手投げ」「野手投げ」は良くないとされるが、メジャーリーグのピッチャーにも、そういう投げ方の選手はいる。


 日本だとフォーム修正の対象になるかもしれないが、アメリカでは「投げたいフォームで投げればいいんじゃない?」という考えが強くある。



●(ボールが)手に付かない

 グローブからボールを取り出して送球する時に、ボールを握り損ねる事がある。これを「(ボールが)手に付かない」と表現する。


 グローブから取り出し損ねる事もあれば、手に持った後に落としてしまう事も。



●デビュー戦

 プロ野球の1軍もしくはメジャーでのデビュー戦の事。



●デフレクト

 野手(ピッチャーを含む)が打球や送球に触り、ボールの勢いを弱めたり方向を変えたりする事。



●手を出す

(ヒットにするのが難しいボールが来た時に)バットを振る事。


「ボール球に手を出すな!」は「(ストライクとボールを見極めて)ボール球が来たら振るなよ!」という意味。


「スライダーに手を出すな!」は「(相手ピッチャーのスライダーは優秀だから)スライダーが来たらストライクでも振るなよ!」という意味。

(2ストライクになったら振らざるを得ないけど)



●伝家の宝刀

 ウイニングショット(=ピッチャーが得意とする球種)に使われる事が多い言葉。特に、三振を取れる変化球に使われる事が多い気がする。


 バットの方が刀に近い形状をしているが、打撃について「伝家の宝刀」と言う事は少ないと思う。



●転送

 主に、ダブルプレーの時に使われる言葉。「継送」とも。


「6-4-3」のダブルプレーになった時、最初にボールを捕ったのはショートである。そのボールが、セカンドとファーストにも渡った事になる。


 この例では、セカンドからファーストにボールが「転送」されている。

(「一塁転送」や「ファースト転送」と言う)


 この転送プレーは「ピボットプレー」とも呼ばれ、転送を担当する野手(この例ではセカンド)は「ピボットマン」と呼ばれる。



●殿堂入り

「優れた成績を収めた選手」や「野球の発展に貢献した人」などが選ばれる。選ぶ人の好みによる部分も割と大きい。



●伝統の一戦

 長くライバル関係にあるチーム同士の対決の事。


 プロ野球では、巨人と阪神の対決。この2チームはプロ野球黎明期から存在する。


 大学野球では、早稲田大学と慶応義塾大学による「早慶戦」が有名。


 メジャーリーグでは、アメリカンリーグ東地区のヤンキースとレッドソックスがライバル関係にあり、ナショナルリーグ西地区のドジャースとジャイアンツもライバル関係にある。



●天秤打法

 近藤和彦が用いた独特のバッティングフォームの事。構えられたバットが天秤のようだった。


 おおむね、以下のような構え方になる。なお、近藤は左打ち。


・グリップは右手だけで握り、左手はバットの真ん中辺りに添える感じ。


・頭ぐらいの高さでバットを寝かせる。ヘッド(=バットの先端)側が少し下がる。


・バットを振る時は両手でグリップを握る。スイング自体はオーソドックス。


 近藤が天秤打法を編み出したのは、肘を痛めていたのと速球に対応するためという理由があったらしい。


 近藤は剣道経験があり、その経験から「左右の手を離してバットを持つ」という構えに至る。

(一般的に、竹刀は両手を離して持つ)


 高い位置でバットを構えるのは、剣道の面打ちに由来するとか。面打ちは上から下に振るが、それをバッティング用に横の振りにして天秤打法が出来た。



●天秤打法(亜種)

 現在、近藤のような天秤打法の使い手はプロ野球にもメジャーリーグにもいないと思うが、両手を離してバットを構える選手はそれなりにいる。


 中には天秤打法に分類される選手もいたが……。近藤ほどバットを寝かせていなかったので、傾いた天秤になっていた。


 ただし、両手を離す構え方には「バスター打法」もあり、天秤打法の亜種とバスター打法の亜種は境界線が曖昧だったりする。

(何をもって天秤打法とするのか、定義は不明)


※「バスター打法」や「バスター打法(亜種)」については、下記URLのエピソードで解説。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054884198528/episodes/1177354054884198667



●(投球の)テンポ

(ピッチャーがボールを受け取り、バッターが打撃を行う準備が出来た後の)ピッチャーが次の1球を投げるまでの間隔(時間)は、ピッチャーによって長かったり短かったりする。


 投球間隔が短くポンポン投げ込む時は「投球テンポ(リズム)がいい」と言われる。テンポが速いピッチャーが先発をすると、普段より試合時間が短くなりやすい。


 速すぎて逆にテンポが悪い時は、投げ急いでテンポが狂っている感じ。少し遅くても、それで一定しているなら、テンポは遅いが悪くはない(ゆったりとした曲がテンポは遅くても悪くはないのと同じ)。


 速くても遅くても、ピッチャーが本来のテンポで投げている時はテンポがいい。いつもと違うテンポになっている時は、守っている野手も「もう投げるの?」「まだ投げないの?」と守りにくくなるので、野手の守備のテンポまで狂ってしまう。


 ピッチャーは、自分のテンポで投げている時はピッチングもよくなりやすい。テンポが悪くてピッチングがいいという事はまずない。


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