※解説は間違っている可能性があります。あらかじめ、ご了承ください。


※「ー」は前の文字の母音(例:カーブ→カアブ)として扱っています。




●クイックピッチ→クイックリターンピッチ



●クイックモーション(=スライドステップ)

 ランナーの盗塁成功率を下げる(もしくは、盗塁しようという気を奪う)ために、ピッチャーが投球動作を素早くする事。または、そのような素早い動作の事。「クイック」とだけ呼ばれる事も多い。ランナーがいない場面でも、タイミングをずらすためにクイックで投げるケースもある。


 アメリカでは「スライドステップ」と言い、その名の通り、足をあまり上げずにスライド気味(すり足気味)にステップして投げるのがクイックの基本となる。足を高く上げて投げると、足の上げ下げに時間がかかる分、ランナーが走る時間が増えて盗塁の成功率が高くなる。


 プロ野球では、投球動作に入ってからキャッチャーが捕るまで1.2秒くらいが目安。メジャーリーグだと、1.4秒くらいが目安。日本人の方がクイックが得意。と言うか、クイックの練習を徹底的にやらされる。



 クイックは日本生まれの技法で、野村克也が福本豊の盗塁を阻止するべく編み出した。クイック以外にも試していたが、あまり上手く行かなかったらしい。


 かつては「盗塁されたら、盗塁を刺せなかったキャッチャーの責任」という考え方が一般的だったようだが、現在では「盗塁阻止はピッチャーとキャッチャーの共同作業」という考え方の方が一般的である。

(ピッチャーがクイックで投げても、キャッチャーの肩が弱かったら盗塁されちゃうけど……)



●クイックリターンピッチ(クイックピッチ)

 バッターが構えていない(打撃を行う準備が出来ていない)のに投球する事。不意打ちのような形で卑怯である上に危険。


 ランナーがいる場合、ボークとなってランナーが進む。ランナーがいない場合、ボールとなる。



●空過

 ベースを踏み損ねる事。



●グースエッグ

 スコアボードに並ぶ0(各回の得点0)をガチョウの卵に例えた言い方。相手チームのスコアがグースエッグだらけになって欲しい所だが、その逆だと困る。



●空中戦

 お互いのチームがホームランを打ちまくった試合の事。



●クオリティーコントロールコーチ

 データ分析を試合に生かすためのコーチ。全てのチームに居る訳ではなく、また、チームによって微妙に役割が異なる。

(アメフトにも同様のコーチがある)


 メジャーリーグでは、スタットキャスト導入でデータの利用が大幅に増えた。これに伴い、データに強いコーチの重要性が増した。


 ただデータを選手に見せるだけだと「このデータ、どういう事っすか。よく分かんないっす」になってしまう事もあるので、そういう選手に「ここがこうだから、ここをこうしてああするとイイぜ!」と説明出来るコーチが居ると心強いと思う。


※データの解説をするだけでなく、技術面でのアドバイスもする。



●クオリティースタート(QS/Quality Start)

 先発ピッチャーが6イニング以上投げて自責点が3以内である事。


 6回まで投げた段階で自責点3でも、7回に自責点4になったらクオリティースタートではなくなる。


 先発ピッチャーの役割は「ゲーム(試合)を作る」事。つまりは「大きな失点をせずに長いイニングを投げる事」である。


 クオリティースタートが出来れば、先発としての役割は十分に果たしたと言える。


 メジャーリーグにおいては、勝ち星よりも防御率やクオリティースタート数が重要視される傾向がある。



●クオリファイングオファー(Qualifying Offer/QO)

 メジャーリーグにおける「フリーエージェント(FA)」と関わる話。


※「フリーエージェント(FA)」については、下記URLのエピソードで解説。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054884198528/episodes/1177354054884198671



 球団は、FAになった選手に対して「クオリファイングオファー(QO)」を提示する事が出来る。


 QOの大ざっぱな内容は「これだけの年俸を出すから、もう1年残ってよ」というもの。年俸の額は「メジャーリーグの年俸上位125人の平均」で、その年によって変動がある。


 QOを提示出来る相手は「過去にQOを提示されていない選手」かつ「そのシーズンの間に移籍をしていない選手」に限られる。

(メジャーリーグでは、1シーズンで3つ以上のチームに所属する事も珍しくない)


 もちろん、QOを提示された選手には拒否権がある。むしろ、拒否する事が多いような……。


 QOを拒否した選手は、全ての球団(所属していた球団も含まれる)との契約交渉が可能になる。


 QOを拒否されて他のチームに移籍された球団は、その選手が移籍した球団からドラフトでの指名権を譲り受ける。


 QOを拒否した選手と契約する方の球団は、現役のメジャーリーガーを手に入れる代わりに、将来のスター候補を指名出来なくなるかもしれない。


 QOを提示出来る球団は「これだけの年俸を払って大丈夫か?」と考えるだろう。


 QOを提示された選手は「この年俸を貰うか? 他の球団なら、もっと多くの金が貰えるか? でも、他の球団と契約出来る保証はない……」と考えるだろう。


 QOを拒否した選手と交渉する球団は「この選手の獲得は、ドラフトの指名権を渡すだけの価値があるのか?」と考えるだろう。


 QOには、三者三様の思惑がある。



●クサイ球

 変な臭いがするボール……ではなく、ストライクなのかボールなのか微妙な所(=クサイ所)に投げられるボールの事。



●草野球

 仕事や部活ではなく趣味や遊びでやる野球の事。友達の家に行って「野球しようぜー」って言う時は、野球選手や野球部員じゃなければ「草野球しようぜー」の意味のはず。



●クッションボール

 壁に当たって跳ね返ったボールの事。和製英語。



●クライマックスシリーズ(CS)

 プロ野球は6チーム×2リーグの12チーム制で、各リーグの上位3チーム(Aクラス)が「クライマックスシリーズ」に進出する。


 このシリーズを勝ち抜いたチームが、日本シリーズに進める。



●クラウチングスタイル

 上半身を前傾させるバッティングフォーム・ピッチングフォームの事。



●グラウンド(野球場)

 4つの塁(=ベース)で1つだけ五角形なのが「本塁(=ホームベース)」。


 ホームベースの両脇にあるのが「右打席」と「左打席」で、ピッチャーから見て右(キャッチャーから見ると左)にあるのが右打席、ピッチャーから見て左が左打席になる。


 ホームベース以外の塁は四角で、ホームベース側からグラウンドを見た時、右前方にあるのが「一塁(=ファーストベース)」。正面にあるのが「二塁(=セカンドベース)」で、左前方にあるのが「三塁(=サードベース)」。



 以下の4点を結ぶと27.43メートル(=90フィート)四方の正方形になる。

(ただし、ベースの厚さは無視している)


・A:ホームベースの先端(キャッチャー側の尖ってる所)

・B:一塁の外野側のファールラインに乗っている方の角

・C:二塁の中心

・D:三塁の外野側のファールラインに乗っている方の角


 つまり、ホームベース・一塁・三塁の3つは正方形の内側に収まるように置かれているが、二塁だけは正方形から少し出た状態になっている。


 なお、A~C、B~Dの距離は38.795メートルになる。



 4つの塁で囲まれているエリア(及びその周辺)の事を「内野」と呼び、その後ろを「外野」と言う。


 内野の中央付近(少しホームベース寄り)にあるのが「マウンド」で、ピッチャーはここから投球する。キャッチャーは、ホームベースの後ろにある「キャッチャースボックス」で投球を捕る。


 ホームベース側から外野を見た時、左側(三塁側)から順に「レフト(=左翼)」「センター(=中堅)」「ライト(=右翼)」と言う。


 三塁側には右打席とレフトがあり、一塁側には左打席とライトがある。少しややこしい。



●グラウンドボール

「ゴロ」のアメリカンな言い方。「ゴロアウト」は「グラウンドアウト」になる。


※一説には、ゴロはゴロゴロと転がるからゴロと言う。この説では、和製英語どころか普通に日本語。



●グラウンドボールピッチャー

 ゴロでアウトを取る事が多いピッチャーの事。低めに集めるコントロールや沈む変化球を持つピッチャーが多い。

(低めのボールの方がゴロになりやすい)



●グラウンドルール

 グラウンド(球場)ごとに設定されている特殊なルールの事。


 リグレーフィールド(カブスの本拠地。外野フェンスにツタ)のグラウンドルールでは、ツタでボールが隠れて野手が「見えなくなった」とアピールをすると二塁打になる。各ランナーは元の塁から2つずつ進み、先の塁まで行っていたら戻される。

(三塁打になりそうな時にアピールをして二塁打で止める事も)


 フェンスが高い球場では、フェンスに線が引いてあり、その線を越えるとホームランになる。


 ドーム球場だと、天井やスピーカーやキャットウォーク(梁みたいなやつ)などに打球が当たる事が稀にある。このような時の打撃結果は、グラウンドルールによって扱いが変わる。



●グラウンドルールダブル

 フェアゾーン内に落ちたボールがフェンスを越えた時など、野手が捕れない所にボールが行った時は、二塁打(ツーベース/ダブル)として扱われる。日本では「エンタイトルツーベース」と言うのが一般的。


※フェンスに線を引いている球場では、打球が線を越えればフェンスを越えたものとして扱われる。


 打った選手が二塁の先に行っていた場合、その選手は二塁まで戻される。ランナーがいた場合は、全てのランナーが2つ先の塁に進む。一塁ランナーがホームまで走っていた場合、そのランナーは三塁に戻される。



●グラウンドレベル

 グラウンドの高さの事。「グラウンドレベルでは~」と言う時は「グラウンド上では~」みたいな意味。


 グラウンドレベルと観客席の高い所などでは、気温や風などに違いが出る。ダッグアウト(ベンチ)は、グラウンドレベルよりも1段低い所にある。



●クラッチヒッター

 チャンスに強いバッターの事。チャンスの場面で出たヒットを「クラッチヒット」と言う事もある。



●グラブ捌き

 守備でのグローブ(グラブ)の扱いの事。「ハンドリング」とも言う。


 打球はグローブで捕るのが基本であり、上手くグローブを扱える選手ほど守備も上手くなる。



●グラブトス

 送球方法の1つ。その名の通り、グラブでボールをトスをする。グラブをトスするのではない。


「セカンドからショート」や「ショートからセカンド」へのグラブトスが多い。


 普通の送球は、グラブで捕ったボールを素手で握り直してから投げる。グラブトスの場合は、素手で握る工程を省き、グラブで捕ってグラブで投げる。


 グラブトスの最大の利点は、捕ってから投げるまでの時間が短い事。

(最大じゃない利点はカッコイイ事)


 ダブルプレーの時などは、コンマ1秒の差でアウト・セーフが変わるので、グラブトスでアウトを取りに行ったりする。


 グラブトスの弱点は、送球可能な距離が短い事。また、送球をコントロールするのも難しい。変な所にトスすると、1つもアウトを取れなくなってしまう。



●クラブハウス

 プロ野球では「ロッカールーム」と言う事が多いが、メジャーリーグでは「クラブハウス」と言う。


 更衣室やシャワールームなどの着替えに関係するものだけでなく、マッサージやトレーニングに使う部屋などもある。食事も出来る。


 メジャーリーグでは、取材陣がクラブハウスに入るのは当たり前。着替え中の選手がいる時でも話を聞く。選手の方も上半身裸で取材を受けたりする。


 プロ野球では取材のルールが違うため、ロッカールームで選手が取材を受ける事はないはず。



●グランド

 グラウンド(ground)の日本風の言い方。



●グランドスラム(GSH/Grand Slam (Home Run))

 満塁ホームランの事。



●クリーニング手術

 肘や膝などの関節の手術の1つ。内視鏡を使うのが一般的だと思うが、痛みなどの原因となる物を除去する。手術としては難しいものではないらしい。


 ボールを投げる機会が多いからか、野球選手(特にピッチャー)の肘は所謂ネズミ(肘の骨に出来るトゲのようなもの)や遊離軟骨(軟骨のカケラ)が出来やすい。これらが肘の動きを阻害したり痛みを発生させたりするが、大抵はシーズン中に緊急手術をする要する程ではないため、シーズンオフに手術という事が多い。



●クリーンアップ(クリーンナップ)

 3~5番バッターの3人の事を、日本では「クリーンアップ」や「クリーンアップトリオ」と呼んでいる。


 アメリカでは、4番バッター1人の事を「クリーンアップ」や「クリーンアップヒッター」と呼んでいる。


「クリーンアップ( cleanup)」は「ランナーを一掃する」みたいな意味。


 3~5番バッターは、ランナーをホームに生還させるのが主な役目になる。



●クリーンヒット

 打った瞬間に「いい当たりだ!」って感じになるヒットの事。左中間や右中間を抜けて行くヒットの時によく使う。



●グリーンモンスター

・色:緑

・形:四角い

・高さ:11メートル以上

・重さ:?

・生息地:ボストン


「グリーンモンスター」は、フェンウェイパークのレフトフェンスの愛称である。メジャーリーグの球場で最も高い。


 フェンウェイパークは、レッドソックスの本拠地。現在のメジャーリーグで最も歴史がある球場で、創立100年以上。


 改築を繰り返している球場で、レフトフェンスの高さも最初は11メートルもなかった。また、色が緑になったのは70年くらい前。


 フェンスの高さは何段階かあり、グリーンモンスターが11メートルもあるのに対し、ライトのフェンスは1メートルもなかったりする。


 また、グラウンドの形状も左右非対称。ライトからセンターは(比較的)弧を描いているが、レフトからセンターは直線的になっている。


 メジャーリーグの球場には左右非対称の球場が多いが、その最たるものはフェンウェイパークかもしれない。


※アメリカでは街中に作られた球場が多いため、使える土地が限られてくる。その土地に収まる形にした結果、球場が変な形になった。



●グリーンライト

「盗塁出来そうなら、お前の判断で行っていいぞ」という意味のサインの事。


 普通の盗塁のサインは「ここで盗塁しろ」という意味。



●グリップエンド

 バットを握る部分を「グリップ」と言い、グリップの下にある膨らんだ部分を「グリップエンド」と言う。最近は、特殊な形のグリップエンドも増えている。



●クルーチーフ

 審判にはランクが存在しており、実績を積んだ審判だけがクルーチーフに昇格出来る。クルーチーフになると、試合で責任審判を務めるようになる。


※責任審判は主審とも言う。球審=主審と誤解されがちだが、球審が主審になるとは限らない。



●黒い霧事件

 1970年頃、野球の八百長・野球賭博・オートレースの八百長などにプロ野球選手が関わる事件が相次いだ。これらの事件が「黒い霧事件」と呼ばれている。


 プロ野球から永久追放になった選手も多く、西鉄ライオンズ(現在の西武ライオンズ)は多くの主力を失って低迷した。



●クローザー(抑え投手)

 試合の最後に投げる役割のピッチャーの事。かつて、日本では「ストッパー」と呼ばれていた。


 通常はセーブシチュエーション(=セーブが記録される場面)にのみ登板する。典型的なのは、リードが3点以内の9回。


 セーブについてはコチラ(↓)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054884198528/episodes/1177354054884198630



●グローブ(グラブ)

 ボールを捕るための道具。利き手ではない方(右投げなら左手)に装着する。


 指をどこに入れるかは人によって異なり、人差し指を外に出す人も多い。中指を入れる場所に人差し指を入れて、薬指を入れる場所に中指を入れて、小指を入れる場所に薬指と小指を入れる方法もある。


※ルールブック上は「グラブ」という呼称が用いられる。英語の「glove」の発音は「グルァァヴ」みたいな感じになる。


 ポジションによって役割が異なるため、使われるグローブの形も異なる。


 詳しくは「各グローブの特徴について」で(↓)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054884198528/episodes/1177354054885286195



 以下、グローブに関する用語をいくつか紹介。


・ウェブ(網)

 グローブの親指と人差し指の間の部分の事。網のように隙間がある物もあれば、隙間がない物もある。


・ポケット

 ボールが納まる窪みの事。ここでボールを捕るのが基本的な捕り方。


・土手

 グローブの内側(=手の平側)の手首の少し上の膨らみの事。土手のようになっており、ここにボールが当たると捕球は難しい。


・指カバー

 人差し指を入れるために付いているカバー。全てのグローブ・ミットに付いているわけではないが、カバーだけでも売っているので、後付けも出来る。



●クロスゲーム

 接戦の事。


「クロス」を英語で書くと「cross」ではなく「close」になるけど「クローズゲーム」ではなく「クロスゲーム」と言う。



●クロスステップ

 一般的には、ピッチャーは自由な足(=グローブ側の足。右投げなら左足)をホームベース方向に真っ直ぐ踏み出す。これが普通のステップ。


 これに対し、クロスステップは斜めに踏み出す。右投げなら三塁側に、左投げなら一塁側に斜めにステップする。バッター&キャッチャー側から見ると、自由な足と軸足とがクロスするような形になる。


 クロスステップするピッチャーは、メジャーリーグではそれなりにいると思うが、日本ではあまりいない。


※日本では「クロスステップはダメ」という考えが強い。日本人は上半身の力が強くないという事情もあり、ホームベース側に踏み出してホームベース側に体重を移動させないと強いボールを投げにくい。


※アメリカや中南米などの選手は、上半身の力が強いのでクロスステップでも剛速球をバンバン投げられる。



●クロスプレー(クロスプレイ)

 野手とランナーとが接近しているプレー(アウトにしたい野手とセーフになりたいランナーとが、ほぼ同時に同じ塁に触れるようなプレー)の事。その性質上、アウトかセーフか微妙なケースが多い。


 こちらの「クロス」も「cross」ではなく「close」である……が、日本ではcrossするようなプレー(交錯プレー)の時によく使う気がする。



●クロスファイヤー(クロスファイアー)

 利き腕の対角線上にある位置(右ピッチャーなら左打席側)にボールを投げる事により、上下ではなく左右に角度を付ける投球術の事。イメージ的には、ボールがストライクゾーンを横切る感じ。


 横から投げるフォームだと、横切る感がアップ。横に変化するボールでも、横切る感がアップ。サイドスローのスライダーとかがクロスファイヤーしてる感が強い。


 右ピッチャーのスライダーは、左打席側に曲がる。


 右バッターに外側(左打席側)のスライダーを投げると、バッターには「ストライクだと思って振りに行ったら外に逃げて行った」ように見える……かもしれない。


 左バッターに内側(左打席側)のスライダーを投げると、バッターには「ボールが自分に向かって飛んで来る」ように見える……かもしれない。


 ちなみに、この「クロス」は「cross」である。

※「クロスファイヤー」は「十字砲火」という意味。



●黒星

 勝利を「勝ち星」や「白星」、負けを「負け星」や「黒星」と表現する。「星を五分に戻す」なら「白星と黒星(勝ちと負け)が同じになる」という意味。


 白星/黒星は、記号では「○/●」を使う。「☆/★」は使わないと思う。


 おそらくは相撲に由来するもので、遅くとも江戸時代には相撲で「○/●」が勝敗を表すのに使われていたらしい。

(「○/●」という書き方が先にあって、それを「白星/黒星」と言うようになった……のかも。逆かも)


 相撲で勝敗の結果を表す表(こんな感じのやつ→ ○○○●○●)を「星取表」と言うが、それに倣ってか、野球でも星取表という言い方をする事がある。



 なお、平幕力士(=三役未満(前頭)の力士)が横綱に勝つ事を「金星(きんぼし)」と言う。大関などが横綱に勝っても金星ではなく白星。前頭の中でも上位ではない力士(下位すぎると基本的に横綱と当たらない)が横綱に勝つと「大金星(だいきんぼし)」と言われる。



●~軍

 メジャーリーグのチーム名の略称で「カタカナ1音+軍」という言い方をする事がある。


 例えば、以下のような感じ。


・ヤンキース→ヤ軍

・ドジャース→ド軍

・ジャイアンツ→ジャ軍(ジ軍ではない)

・レッドソックス→レ軍

・レンジャーズ→レ軍

・レッズ→レ軍


 ……レ軍多い。ちなみに、2019年シーズン開始の時点では、レッズにだけは日本人選手が在籍した事がない。


 プロ野球では、巨人を「巨人軍」と言う事も多い。他のチームは、以前は「~軍」という言い方をした事もあるが、今ではまず言わない。


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