月に至る
月守トト(seamoon16)
プロローグ
入学式
桜が咲いたり、咲かなかったりする季節。健闘むなしく僕は志望校に通うことが叶わなかった。
第四宇宙科高校。この日、僕はここにいた。
大勢の新入生に囲まれ、この場を占める一員として式の進行を見守っている。
なんの目的も目標もない僕が、これから三年間ここで学び、月を目指すことになる。
上を見ても月はなく、青空さえ見ることは出来ないけれど、たしかにそれはそこにあるはずなのに。
見上げた天井の先にも見えないそれを何故目指すのかわからないまま、無機質に見下ろされため息をつく。
とりあえず、月にウサギはいないらしい。
月に至る 月守トト(seamoon16) @thoth
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