高校生が熱い青春に身も心も焦がすなら、やっぱり部活ですよね!
今作の主人公は台車に乗る競技、ハントラでめいっぱい青春します。
はい、あの台車です。
キャスターが付いてる、物を運ぶ時に使うアレです。あの台車です。
絵面はおバカですが、彼らは真剣そのもの。
主人公のパヤオも最初はバカバカしさに呆れていたものの、どんどんハントラの魅力にハマっていきます。
物語にのめり込む内に自分も彼の気持ちに同調し、台車の素晴らしさに目覚め、台車を見る目が変わってしまいました……困ったものです。
まずレースが熱い! とにかく熱い!!
疾走感溢れる描写とギリギリで鬩ぎ合う駆け引きに、思わず奥歯を噛み締め手に汗握ってしまいました。
そして、個性的なメンバーや敵グループが織り成す愉快な人間模様。
ラブコメ要素も盛り込まれ、パヤオと一緒になって一喜一憂……いや、百喜百憂させていただきました。
笑いだけでなく、青春ならではのほろ苦さもしっかり味わえるこの作品。
台車が繋ぐ絆、台車に乗せる熱い想い、台車で走る爽快感――青春の素晴らしさ、そして台車の素晴らしさを、是非皆様も目から感じる熱い風と共に体感してください!!
青春スポ根もの(たぶん違う)。
かつてライトノベルに、半額弁当を奪い合う熱きバトルアクション作品がありましたが、この作品はそれと同じ匂いがします。ただし半額弁当でバトルではなく、台車でレースですけど。そう! 台車です! あの台車です!! 正直な感想を述べますが、この作品はバカです。全力でバカをやり切った怪作です。
しかしこの作品はただバカなだけではありません。部活のメンバーには濃すぎるキャラが勢揃いし、コメディとして引き込む魅力があります。またクライマックスにつれて白熱のレースが展開され、スポ根作品としての見方もできる熱い内容。途中ラブコメ的な展開もあって、青春小説として十分楽しめるボリューム満点な作品かと思います。これだけバカなことをやっていながら読者を夢中にさせる中毒性の高さは素晴らしいの一言でした!
青春作品好きとして太鼓判をおします。これは読まないと損をする青春小説です! オススメです! 面白かったです。ごちそうさまでした!
学校や会社で一度は見たことがあるであろう、4つのキャスターと押し手部分がついた台車。その台車に乗ってレースをするという、恐ろしいほど斬新な部活を描いたコメディ。
絵を想像したときのバカバカしさがありつつも、一方でレギュレーションは細かく、試合展開もアツいものになっています。
自分がコメディを書く時にもなるべく意識していますが、「やってる本人たちは真剣」「真面目に不真面目なことをやっている」ってことが大きなポイントです。日本のバラエティではなく、英米のコメディなどに近いですが、本人達が大真面目だからこそ、言動自体の面白さに加えて、登場人物と読み手との「落差」それ自体が極上の笑いを生み出します。
読んでいるうちに「こいつらバカみたいだなあ! でも青春で楽しそう!」と思い始めたら、台車の魔法にかかった証です!
爆笑しながら読めて、にやにやしながら読める! これぞ新しい青春ドラマだ! 頭の中はしょっちゅう「こいつらバカだ……」と思うのに、いざ台車が出てくると真剣に主人公たちを応援している。
特にホームセンターで主人公が危うく売り物の台車に乗ろうとして、(あっぶね)と思った時は、読者も思わず「ホントだよ」と言いたくなること間違いなし。しかし、台車だ。本当にただの台車だ。その台車に青春すべてを捧げて、大会に挑む。台車対台車はもちろん、台車対椅子の時もある。
練習に練習を重ね、相手高校と練習試合をして、大会に臨む。部活内での人間関係に悩み、他の高校との軋轢を乗り越えて前に進む。ここだけ見れば、熱血スポコンドラマや部活青春ドラマだ。その特訓は何故か二人羽織であり、タイムを競うのが台車ということを除けば……だが。
台車をここまで面白くした上に、ちゃんと友情や恋、熱い想いまで描き切った作者様の腕には、感服する。想像するだけでここまで面白いので、是非映像化してほしい。そして叫ばせてほしい。
台車バカ最高! 台車バカ最強!
最高に面白く、ほろりとさせられる作品をお求めの方は、是非この作品を御一読ください!
全力で真面目にやっているんですが絵面を想像するとどうしても笑ってしまう。そんなお話はいかがでしょう(笑)
青春時代、部活に、スポーツに打ち込んで仲間と高め合ったこともあるでしょう。この物語で彼らが打ち込んでいるのはレースです。
バイク?カート?
いいえ、台車です。
台車。
そう、あの台車です。荷物を積んで運ぶあれです。
あの上に乗ってキックボードみたいに走ってみたいと思ったことはあるのでは?
あれでレースをするんです。
とはいえ侮ることなかれ。坂道を下れば立派なマシン。カスタムするにも意外に高額。操作を誤れば大惨事。
聞くも涙、語るも涙の悲しい事情から台車レースを行う部活に入ってしまった主人公は癖のある面々に囲まれながら成長していきます。
だが、台車である。大真面目に先輩が理論を熱く語るが、やっていることは馬鹿馬鹿しい。
全力で馬鹿をやる。そんな話を楽しんでください。
ちなみにライバルは椅子です。
異性にモテないロードレース!(むしろマイナスだよ!)
とにかく真面目にバカをやります!
だって、台車(荷物とか載せて運ぶごく普通のアレ)に乗ってどっちが早く走れるかを競うレースですよ!?
高校生にもなってそんなことに血熱を上げる青春物語です!!
あまりにも正面切ってバカバカしいので読んでいて徐々に慣れてきて一緒になって青春を謳歌してしまいます。時に涙まで流してしまいます。
時折我に返って恥ずかしくなる主人公と共に、自分もなにを熱く読んでるんだろうと恥ずかしくなります。
台車に乗るって、地味にやってみたいことですよね。事務椅子に座ってガーッと転がすのもまたしかり。
そして登場するキャラクターたちも一癖も二癖もある連中ばかりで、またギャグセンスも光っていて本当に飽きません。
続きをいつも楽しみにしてます。
主人公である来道の元に現れたイケメンで曲者ぞろいの男たち。
そいつらに誘われた部活とは!!
とりあえず部活名が出てきた瞬間に噴き出してしまいました。
そして部活動の内容はと言うと、台車を使ったレース!
そんなレースに熱き魂を持って臨むクセの強いイケメン集団。
さらに台車レースできっちり勝負を挑んでくるヤンキー集団に、ナニワのイスレーサーたち。
あまりのバカバカしさと、相反するレースの熱さがたまらなくて、笑ってしまいました。
しかし、ルールや台車のパーツに運転方法。トリッキーな技の数々に奇抜な作戦など、レースに対してはものすごく練り込まれていて、読んでて台車のレースだなんて忘れてしまうほど手に汗握る展開が続きます。
レースが終わって一息つくと、でも台車なんだよなあってなって、クスッときちゃうところがまたたまらない!
これ、ほんとすごいと思います。
台車、椅子でここまでのレース展開が描けるなんて。。。
本物のバカ(褒め言葉)にしかできない、熱いレースに手に汗握りながら笑ってしまう素晴らしい作品です!