銀の少女―the solitude zephyr―

銀城蘇芳

0-wail-

少女は泣いていた。



世の中の理不尽を呪った。

大事な人が、この世から消えた。

お母さんもお父さんも、誰も助けてはくれなかった。



――のためだと、言い聞かせるように。


少女は分かっていた。

そんなことを言われたところで、もう彼には会えないのだと。


少女は呪った。

世界の全てを、自分の非力を恨んだ。


やがて、それは蓄積し、は静かに、膨大に膨れ上がっていく。































気が付けば、少女は立っていた。


血塗れの家の中、を手に。

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