銀の少女―the solitude zephyr―
銀城蘇芳
0-wail-
少女は泣いていた。
世の中の理不尽を呪った。
大事な人が、この世から消えた。
お母さんもお父さんも、誰も助けてはくれなかった。
――のためだと、言い聞かせるように。
少女は分かっていた。
そんなことを言われたところで、もう彼には会えないのだと。
少女は呪った。
世界の全てを、自分の非力を恨んだ。
やがて、それは蓄積し、心の闇は静かに、膨大に膨れ上がっていく。
気が付けば、少女は立っていた。
血塗れの家の中、銀色の刀を手に。
銀の少女―the solitude zephyr― 銀城蘇芳 @shil13ver
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