アテンションプリーズ

ノーバディ

第1話

「お客様にご案内申し上げます。

当機は後2時間程で予定通り関東国際空港に到着予定致します。

しばらくの間気流の不安定なところを航行致しますのでシートベルトの着用をお願い致します」

後2時間か、長かったな~。

持って来た本もあらかた読んだし、もう一眠りするか。

ガクン!!

うわっ、今凄く揺れたな。これがエアポケットか?


「お客様の中にお医者さまはいらっしゃいますか?

いらっしゃいましたらお近くのCAまでお声をお掛け下さい」

急病人か?今の揺れで発作でも起きたのかな?


「お客様の中に外科医の方はいらっしゃいますか?

いらっしゃいましたらお近くのCAまでお声をお掛け下さい」

なんだなんだ?けが人か?大丈夫なのか?


「お客様の中に警察関係者の方はいらっしゃいますか?

いらっしゃいましたらお近くのCAまでお声をお掛け下さい」

え、え?何事?そんな事あるの?事件?


「お客様の中に特殊部隊の方はいらっしゃいますか?

いらっしゃいましたら至急お近くのCAまでお声をお掛け下さい」

なに?なに?なにが起こってんだ?


「お客様の中に爆発物処理班の方はいらっしゃいますか?

いらっしゃいましたらダッシュで機長室までお越し下さい」

いや~~!下ろして~~!


「お客様の中に神様はいらっしゃいますか?

いらっしゃいましたら・・・」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

アテンションプリーズ ノーバディ @bamboo_4

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る