第3話

とくに不幸さを書きたいわけではないので、今の旦那様との馴れ初めを思い出そうと思う。

の ろ け である!ふふふ!


当時19歳の私は、家賃、光熱費、携帯代を稼ぐのに勤しんでいた。とてつもなくお金がなく、某どーなつ屋さんのバイトと、キャバクラのバイトをしていた。でも、割合は7:3くらい。

なんとなく、ドーナツ屋を辞めたら人生終わりそうだな、と思ったからである。

週3のキャバクラバイトだが、小さい店だったのもあって、ナンバーには毎月入れていた。へへへ。


そんなバイト命の私に、友人が紹介してくれて出会ったのが、旦那だった。紹介はいつも断っていたのだが、友人が困っていたので受けた。


全っ然タイプじゃなさすぎた。

というか毎日バイトでいっぱいいっぱいで恋愛とかどうでもいいし、生活に余裕がなかった。しかもキャバクラでバイトあるあるかもしれないが、初対面の男性と会話するなんて、まるで仕事みたいでウンザリだった。


旦那はそんなツンツンな私をなぜか気に入り、おいしい物を食べさせてくれたり、どこにでも連れていってくれたり、いろいろ助けてくれた。(当時、告白されたけど即答で断っている。)


そしてなぜか指名でキャバクラに通ってくれるようになる。うわ、自分で書いてて悪女さに引く。


彼に言わせれば、付き合わなくていいけど少しでも私を助けたかったのだそう。

なんていい人なのか。


しばらくしてキャバクラを辞めて、どーなつ屋さんの社員になった。


社員になったから頑張ろう!と思って私はちょっと無理をしていた。気づけば業務を抱え込んで毎日朝からシフトが終わってもしないといけないことがありすぎて夜中まで仕事していた。

配属されたとこの直属の上司が鬱だったのだが、キレ症で何がしたいのかよく分からずいつも当たられて仕事を押し付けられて不安定な上司が恐怖でしかなかった。笑


この頃から何故か私も鬱っぽくなり、1人になると涙が勝手に溢れてきて朝まで止まらず、不眠に悩まされた。鬱って伝染するのか?

気合を入れるためにビールを飲んでから仕事に行っていた、、。

そしてなによりも誰とも会いたくないので、音信不通モードで旦那とは連絡をとっていなかった。


そんなこんなで半年ぶりくらいに久々に旦那とご飯に行った時があったのだが、なんか お前おかしいから病院に行こう、と言われた。


おかしいと言われたことがとてつもなくショックだったし、(病識がなかった)そんな性格なんだと思い込んでいたので、びっくりした。


でも確かに振り返ればおかしかった。


なぜか悲しみに支配されて涙が止まらない。(何が悲しいのかすら分からない)

布団に入っても悲しくて眠れず泣きながら朝が来る。

なんでみんな頑張って生きてるのに自分はこんなにダメなのか?というか何でみんなは辛くないのかな、という疑問。

誰にも会いたくないし洗濯も掃除もお風呂も食事もやる気が起きない。(体重が36kgまで落ちた)

ビールを飲まないと不安で仕事に行けない。

ため息ばっかり、ネガティブで自分に自信のかけらもない。

でも仕事は何故かめっちゃサービス残業しちゃう。

旦那とドライブ中でも静かに涙が溢れ続ける。

なんだかイライラして反抗期の娘が父にキレるように旦那にだけ怒鳴る。


改めて振り返ると鳥肌たつくらいこわい、、、。笑


そんな私だったが、旦那が全てを変えてくれた。

なんだか意欲がなかったのでされるがままだった。


毎日ご飯は一緒に食べるようにしてくれて、

毎日他愛のないメールをしてくれて、(私はあまり返さないのに)

病院に付き添って通わせてくれて、

引っ越して一緒に住んでくれて(付き合ってない)、

休みの日はどこかに連れてってくれて(外出欲求がないのでドライブ)、

お金は心配ないから、社員からバイト戻れって言うてくれたり。



そんなこんなで環境がガラッと変わり、旦那といる時は幸せで、それが1日の中での楽しみになって、そのために毎日意欲的になった。ああ、なんていい人。笑


旦那には恩がありすぎて、今度は一生かけてこの人に恩返ししていこう、と思って結婚した。


燃え上がるような恋とかではないけど、とても私は今、幸せだし感謝している。

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ゆうきちゃんのママ、げんき? @yunchi

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