神々が水鏡に屈みて髪を結い
ハロハワユー、今日もみんなの心にウザさを届ける鏡川 我神さんだよー。
今回も前回同様、グダグダと進んでいた物語を完結にまとめる、我神さんの前回の粗筋コーナーだよ。
前回の粗筋は、
『新キャラ登場&なんかスライムと巨漢の化け物登場』 ってところだね。
しかしまぁ、一般的に見たら絶体絶命のピンチに見えるけど、ネタバレすると今回の話も死傷者0に収まるから安心してみていいよ。
それじゃあ、全て決まりきったお話のはじまりはじまり……
私の名前は真嶋 舞菊だ。まぁ、しがない普通の私立探偵といわれるものをやらせてもらっている。
いつもは町外れの事務所で毎日こそこそやらせてもらっているが、なにぶん私は表立つと色々厄介な身でね。
まぁ、なんだね、簡単に言わせてもらうと、戸籍も出生届も何もない、本来ならばこの世界の異物として産み落とされた身でね?
まぁ、細かいことはよくわかってないが、わかっていることはいくつか……具体的に言うと3つほどある。
まずは名前だ、気付いた時には真嶋 舞菊という記号が宛がわれていたのだから、この記号に間違いはないだろう。
そして次にわかっていることは、私が3人いるということ、これは言葉遊びでもなんでもなく事実である。
まずは普段の真嶋 舞菊、変態爺さんの孫娘である麻嶋 真美と共に私を手助けに来て、怪異と、神威と事を織り成すコインの表側の真嶋 舞菊、そして私と表の私を手紙で橋渡しするコインの縁側の真嶋 舞菊、そして私がコインの裏側の……
「神様殺しの前に出てくるとは太ぇやろうだな深淵どもがぁ!!」
雷のような轟音が響いた……
その音とともに巨体が汚物のような臭く鈍色の体液を周囲に撒き散らしながら体勢を崩す。
「おら立てっ、助けに来た輩が助けられてどうすんだタコッ」
その言葉を発す声は枯れ気味で渋く、幾度となく聴いた声であり、私の頭を通り抜けていった。
ためしに咳払いをして、発声し確認してみる。
「アメンボ赤いなあいうえお、浮き藻に小海老も泳いでる」
「なに非常時にわけのわからないこと詠唱してないで真美連れてこっち来い!!」
自分に怒られた。
麻実を背負って私が私に着いていきながら、私は気になっていたことを尋ねた。
「さっきの怪物、何者なんですか? あと、あのスライムみたいなのも!!」
すると、呼吸もおかずに私はこういう
「あれもこれも、ここにいるのは全部カミサマさ、それも一際厄介者のな」
「神様って、アレがテオスにはとても見えなかったんだが」
「テオスって言うとギリシア語かい?なんでこの私はそんな単語を知っているのだか、あれはテオスというよりカオスだよ、この世のものじゃない混沌の淵から這い出て来た、紛いなる、禍いなるカミサマって所さね。」
飄々と返してくるが、分からない事ばかりだ。
なぜ私の前に私が現れたのか、神様とはなんなのか、そもそもこの状況はどういうことだ。
「考えるな、俺になった時に一部の記憶を抜かれてんだ、多分思い出そうとすると頭が壊れるぞ。」
「なんで貴方はそれがわかるんですか!!」
「私がわかる理由か?誰にも内容を漏らさない契約で前世の記憶から何から何まで、全て覚えている状態で産まれたからな。」
お前は何を言っているんだ。
そんなことを考えながら後ろをついていくと、一つの廃屋に到着した。
中に入ると所々埃っぽいものの中はしっかりとしていて、ところどころに血の跡やシミがある以外は普通といえるだろう。
しかし、そこにはその場には似つかわしくないセーラー服を着込んだ女の子がにこやかにこちらを見据えながら笑っていた。
「紹介しよう、これが私に神殺しを依頼した神様だ」
異世界混沌黙示録 ゆかりあ @restart_theend
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