第3話「謎の少年 後半」


私はとっさに降ろそうとした足を引っ込め頭の中を整理しようとする。

「私なんで…あの時死のうとして…それで、窓の向こうに…えっとそれで…あれ…」

なにがあったのか、どういった状況なのか…ボソボソ呟いていると

「えっと、大丈夫?」

目の前にいつのまにか起きていた少年の姿が。

「うわぁあああああっ!!!」

咄嗟に大声で叫んでしまう私。

「ふぇっ!?」

つられて目を見開く少年。


見つめあう私と少年…。

「えっと、はじめまして、私…」

自己紹介をしようとした私の言葉を遮るように少年が口を開く

「宇佐見」

一瞬耳を疑った、今私の苗字…

「…え?」

確認したくて聞き直す私に少年がはっきりとした口調で言う

「宇佐見 月乃…でしょ?」

なぜ私の名前を知っているのか、あなたは何者なのか、どこから来たのか

私の頭の中で少年への質問が飛び交う。

混乱する私を不思議そうに見つめる少年

「あなたは一体…?」


≪つづく≫

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