※材料は4人分

 深い深い山の中で、5人の男たちは突然に泣き出した空を見上げてため息をついていた。今日は狩りの調子も上がらず、そろそろ切り上げようかというところで全くついていない。近場にあった洞窟に潜り込み、祈るような気持ちで空を眺める。雨は激しさを増し、川は溢れて近くの木が倒れた。男達の事情など鑑みることなく雨は続く。洞窟に入ってから1週間ほどで食糧が尽きてしまった。雨はまだまだ勢いを弱めるつもりは無いようで、男達は途方に暮れていた。さらに15日ほどが過ぎ、ようやく雨が上がった。男は待ち望んだ晴れ間に転がるようにして山を降りた。実際数回転んであちこち破れてはいるのだか、無事街に戻ることができた。



 とある山の深い深い森の中、近くに小川の流れる洞窟の中には人間のものと思われる骨が散らばっていた。近くにはこの骨の持ち主がかつてきていただろうハンタージャケット数着や、ズボンにベルト、肌着類に狩猟用の銃、そして泥だらけの手帳が同じように散乱している。その手帳の最後のページには赤い文字でこう書かれていた。


 なるべく臓器にダメージを与えないようにシめ、皮を丁寧に剥ぐ。血管に注意して内臓を取り出したら、水で洗う。

 火でサッと表面を炙ったら出来上がり。好みで焦がした血液をかけるのも良い。


 ・材料

 健康な人




 山の麓の町では、一ヶ月弱続いた雨の後から奇妙な事件が頻発している。曰く、人が行方不明になり、数日後に白骨と遺留品という形で見つかるのだ。そしてもう一つ大きな特徴は、4人ずついなくなること。

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思いつきノート 照砂 楽 @terusaraku

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