【第二部 2話】BS・DLキィを使わずに書く、原作ありきの創作文

禁断のスマホ執筆です。

意外と普通だった。


今回のお題はこちら

まおダラ第11話  苦労人の条件

https://kakuyomu.jp/works/1177354054883730339/episodes/1177354054883737247


それではお楽しみください。


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俺たちは遠くからもおうらしき男を観察した。

何はともあれ情報だ。

戦うにしても、交渉するにしても、何も知らないままでは話にならない。

幸いまだ気づかれていないようだから、慎重に動こう。


「案内は終わりました。では私はここで」

「行く末ひを見届けないとか?」

「まだ死にたくありませんので、では!」


とんでもない早さ手間逃げてあった案内人。

さながら脱兎、いや早馬のようだった。


「そもそも戦力じゃなかったから放っておくか」

「リーダーどうすんだよ。戦わないのか?」

かつまこ

「まずは調査だ。いいか、決して気取られずに。じっくり相手を……」

「あれは獣人?、 狼系の獣人!」

「クゥウス、どうした?」

「よっしゃぁぁああー! 獣耳少女じゃーい、!」

「ま、待て! クゥス!」



さっきの案内人と勝るとも劣らないスピードで駆けていくクゥス。

あんのバカ……、これじゃあ調査なんかできねぇだろ。

魔王相手になんで無防備になれるんだが。

オレはフェチ道の業の深さを痛感した。



ーーーーーーーーー

ーーーーをーわ





シルヴィアと一緒になって『アリさん貴族ごっこ』に興じていると、突然叫び声が聞こえた。

あれは人間の女か?

ちょっとあり得ないスピードでこっちに駆け寄るソイツは、やはりちょっと異常な目をしていた。


シルヴィアを守るように、一歩前に立ち、女に向かってこししを投げた。


「獣耳ぃー、獣耳しょうじょ……グヘッ!」


女は半回転して頭から地面に倒れた。

今のは大丈夫なやつか?

症状が酷ければリタになおしてもらおう。

オレは遠巻きにしている二人の男になは仕掛けた。



「そこのお前ら、コイツの連れだろう? なんとかしろ!」


少し間があってから返事が返ってきた。


「わかった、すぐ回収するから。落ち着いて話し合おう!」



そう言って両手を挙げながら近づいてきた。

織田つくも何も、オレたちはいつも通りだってのに。

重装備の男がさっきの女を抱き起こした。

目を覚ますとすぐに立ち上がれたから、大事はなさそうだ。


「うちのもんが迷惑んかけた。オレたちはただの冒険者だ」

「ほう……で、オレを殺しに来たのか?」

「……どうしてそう思う?」

「闘気をむき出しにして、遠巻きに見てたろ」

「そこまでバレてたか、敵わねぇな」


闘気を感じたが、敵意は感じなかった。

そらは目の前に現れた今も変わらない。

達人にもなると、気配をすべて消して攻撃ができるらしいが。

こいつらにはそんな芸当はできそうになかった。

話し声を聞いてか、あえからリタが顔を出した。



「あら、アルフ。お客様?」

「客と言えば客。刺客といえば刺客かな」

「んーわ、随分と幅のある方々ね」

「待ってくれ、できれば穏便にことを運びたい。オレらに壊意の無いことだけはわかってくれ」

「たしかにあんな絶叫をあげながら突貫、なんてのはあり得ねぇか」

「理化してもらえたようで何やりだ」


ホッとした空気が流れて、全員が警戒を解いた。

さっきから絶叫女がモジモジしている。

何か言いたいことでもあるんだろうか?



「どうした、そんなにソワソワして」

「アヒッ! ええと、その女の子の耳にさわりたくてですね」

「シルヴィアだ。本人が許せばオレは構わん」

「シルヴィアちゃんって言うの? 素敵な名前ね! ねぇ、あなたの耳にさわらせてくれない?」

「ちょっとだけならいいの。たくさんはヤなの」

「ありがとぉー! うわツルッスベやん。たまんねぇ。これで飯三杯いけらぁ」


なんかコイツきもちわりい。

キマニ目を移すと同じ顔をしていた。

変なやつに手を焼いているという感じか。


何となくリーダーの男に親近感を覚えたのだった。



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今回のハイライト

【かつまこ】

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【縛り制作】BS・DLキーを使わないで書く創作文 おもちさん @Omotty

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