似たような家に住んでいた経験があり、自分がそこにいるように想像できてお腹痛くなりました。絶対にしたくない経験です〜〜
アイオイアクトさんの身に起きたという出来事が淡々とつづられた文章からは、妙なリアルさを感じました。お葬式で何の前触れもなく起きた不可解な出来事。夢でも見た、ただの勘違い、辻褄を合わせるだけなら何かしらの説明はつくかもしれませんが、恐らくどんな理屈を並べられても納得はできないでしょう。結局真相は何だったのか、答えが分からない所が恐怖を引き立たせます。
線香の匂い、ベトベトした触感から、コツコツという音まで、五感をフル活用してしまうような恐怖があります。なにより実体験だという前提から、正体を気にし始めると、出口のない恐怖に引き摺り込まれる方もいるかと思われます。心して読んだほうがいいです。
作者様が幼い頃、親族の葬儀の場で体験した物語。葬儀に来ている周りの子供たちは、なにも感じず遊んでいる中、作者様だけが見えてしまったもの、感じてしまったものがあります。あれは結局なんだったのであろうか。説明しようにも説明できない、ただ、身体には見える形として証拠がある。記憶違いでは片付けられない何かが起こっていた。何でも説明出来てしまえば、納得できるのですが、どうにも分からない状態。それが怖かったです。作者様の語り口調で進むストーリーがより怖さを引き立てていました。
ぞっとしました。最後の一文は、アイオイアクトさんの現在の心の穏やかさと前向きさのように感じました。大半の人は全て「恐怖」で片付けて感謝もしないでしょう。