夜
ーそのカーボンコピーが……。
ー私の中の獣を、解き放つ。
私は真夜中の校庭に忍び込み、この学校では春先にここで告白すれば、必ず
眺めている内に、身体中の血液が…音を立てて
ー唯、月の光を浴びているだけだ。
ー0.2ルクスの、何の
ーそれが、それだけの事実が。
ー私の中の獣を、解き放つー。
高まる殺意の代謝と痒みから、胸ぐらを
それは、切り
「呂模~? 言われた通りに来て上げたわよ? ……ってえ? 呂模じゃない……?」
「貴女をLINEでここに呼び付けた大神呂模さんなら来ませんよ? ……
「ゲエッ!? あ、あんたは……犬美!?」
私は、事の運びが
「クスクス……。今夜は月が
「な……何言ってんのあんた!? 」
「死んでも良いわ。何て、愚昧な羊に返せる程のウィットは有りませんか……クスクス」
「キモい! キショい!!」
「クスクスクスクス……」
私の身体の科学反応はそこで、
「……!? いっ犬美!? 何その身体!? ひいっ……化け物!!!」
「滑稽ですよねえ……人の皮を
己の生命の
グキッ。
「ギャッ!? 痛い痛い!!痛いーー!!」
体内の化学変化に依り身体的な能力値も殺気も向上していた私は、逃げ出す羊子を物の数秒で追い越し、思い切り足払いを掛けた。羊子は無様に素っ転び、脚の痛みと恐怖心からか
「逃がしませんよ羊子さん? 貴女は私の今宵の空腹を名実共に満たす、
「!!!」
ー全ては、月の女神アルテミスの。
「たっ……たっ、助け……!! 誰か!! 化け物!! 化け物!!!」
間抜けに無様にこちらを向いた
ー
「私はねえ羊子、貴女の様な人の
ー
右手に有り
ー私は、ハーフブラッド。
ー日系人女性の母と、
ーライカンスロープの、ハーフ。
ー本物の、人狼。
私は、爪先に
半月の人狼 月読草紙 @tukiyomi_soshi
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