優しさに包まれた、美しい作品です

 誠一の純真さに心を打たれます。死んだ子犬はどうなるのかという疑問を、大人達に対して問い続けます。それはおまえが決めろ、という厳しくも優しさに満ちた回答に心を悩ませながら、先代の染色型紙の中に微細な宇宙を見つけ、命の輪を感じ取る。時代背景、小道具、人の温かみがしっかりと表現されていて、好感の持てる作品です。感動しました。