私のお友達ロボット
ペンゴン
プロローグ
今日はなんて素晴らしい日なのだろう
空は黒い雲が覆い、ミサイルの雨が降り止まない。大地には数百、数千もの戦車が大行進を続け、時折大砲の発砲音が聞こえて来る。
今、この世界は戦争の事しか頭に無いようだ。
一体いつからこうなってしまったのだろう。どちらが正義か分からないまま私達は生まれた時に赤組と白組に分かれ、只々無駄に犠牲者が増えるだけ。
ただ、私は今のこの状況を心の底から楽しんでいる。
20代後半くらいの女性は食後のコーヒーを飲みながら目の前の盗聴器のチャンネルを合わせていた。
『ーーーーザザザーーー』
「お!繋がった!これは…連邦軍の方だな」女性はそう言うとコーヒーを机に置き、片耳にヘッドホンを当てそのままチャンネルの微調整を行なった。
『こ、こちらジャガー!や、奴だ!奴が現れた!』
『落ち着きなさいジャガー、今の座標を教えてください。』
『ざ、座標はC−99だ!早く助けてくれ!もう他の奴はあいつに落とされた!は、はやく助けてく……ぷつん』
通信が途絶えると女性は
「なーんだ、つまんないの、連邦の最新機ってのもこんなもんなんだ……よし、今日はこれくらいでいいか」と、呟くと近くにあったマイクを手に取り、
『イヴちゃん、聞こえる?取り敢えずその新型のパーツをテキトーに持ってきて〜』
『了解、帰ったらいつもの、お願いします』
『はいはい、寄り道せずに帰ってきてね〜』イヴと呼ばれた「それ」は人の形をしているが明らかに人間ではないのは明らかである。そう、「それ」は簡単に言うとロボットと呼ばれるものであり、彼女の唯一の親友である。
私のお友達ロボット ペンゴン @pengon
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。私のお友達ロボットの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます