二人が方言で話し始めると、もう日常とは切り離される。そんな雰囲気が好きです。二人はそれぞれ、故郷にどんな思いを馳せているのでしゃうか?
ふるさとを一緒にする幼馴染夫婦のお茶漬け。これが、どうしようもなく美味しそうだ。「北陸のブリに比べて脂があっさりとして、身はぐりぐりと引き締まっている」この一文を読んで食べてみたくならない日本人がいるだろうか?方言も、リズミカルで美しい。
九州を離れた2人の生活。この方の方言や地方の描写を交えた表現が本当に好きです。目の前の課題をこなす毎日を過ごしていても、お互いの目を見ればその向こうに静かで広い故郷。私もそうですが、ふるさとを持つ人に是非よんでいただきたい素敵な作品です。