よかねえ

作者 氷月あや

77

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★★★ Excellent!!!

人間どんな時でも飯を食わなければ生きてはいけない。けれども味気ない食事を食らうのと、大切な人が作ってくれた手料理を食べるのとでは雲泥の差がありますよね。
相手の事を考えて胃に優しい食事を出すという所で嫁さんの気配りが垣間見えます。これを読み終えた時、よかねぇと思えたら次も頑張れそうな気がしますw

★★★ Excellent!!!

とても素敵な短編です。
この短編が始まる前にあったであろう二人の物語、そしてこれから先に続く物語が頭に浮かんで来ます。

わずか3000字で作風を見せるというコンセプトにもぴったりあっているし、お茶漬けの描写も、読んでいてヨダレが出ます。

なによりタイトルにもなっている「よかねえ」の一言。たった四文字で気持ちいい後味を残す、素敵な短編小説でした。

★★★ Excellent!!!

姉さん女房で離島出身者同士のささやかであたたかな日常、食卓を彩るのは故郷の味。
他のレビュアーさんも仰るように、作者さんの使われる方言の描写は本当にお上手で、作品に滋味を醸し出している。加えて、料理の描写。このヅケ茶漬けの何と美味しそうなことか。「ああ、食べたい」と思わせることで、二人が想いをはせる離島の情景が、読み手にもすっと浮かんでくる。そして、「よかねえ」とにっこりし、余韻に満足しながらブラウザを閉じるのである。

★★★ Excellent!!!

一つのプロットからどれだけ文体に差を出すことができるか、3000字制限、という企画に沿って書かれた作品。
なのですが。
3000字でここまで書き込めるものなのか。

お茶漬けなんていうのは簡易であることが短所でもあり長所でもあるものですが、冷や飯にお茶ぶっかけただけのねこまんまレベルのものから、本作で描かれているヤズのヅケ茶漬けのようなものまで、手を加えようと思えばやればできるようです。それでいて、あくまでもお茶漬けという気軽さは損なわない、という絶妙さ。

3000字小説の本作品も、まさにそんな感じだったと思います。
幼馴染みでありながら妻の方が年上という姐さん女房のキャラ設定、二人の方言とそこから香ってくる故郷の離島の魅力、旦那の専門的な職業の描写。神は細部に宿るとも言いますが、まさに先端にまで神経が行き届いている感じ。それでいて決して詰め込みすぎということはなく、あくまでも3000字の短編小説であり、お茶漬けをさらさらとかっこむように気軽に読める。
いいね。
じゃなかった。
よかねえ。