――とびらのむこうがわ。

まず、これが実体験というのが恐ろしい……短い話ですが、どこにでも発生しうる恐怖です。ぞくぞくとした読後感を得られました。

扉というのは何か違う世界につながっているものであるというのはよく聞く話ですが、そんな経験を実際にしてしまうというのはさぞや恐ろしいことであったかと思われます。恐怖というのは身近なものに宿っていて、いつこちら側に手を伸ばしてくるか分からないものですね。

……読み終えた後、両親が寝ている部屋のクローゼットに思いを馳せて、ちょっと心配な気持ちになってしまいました。