第2話 傘

「おかしくない?」

「空の気分だもの」

「さっきまで星も見えてたのに」

「なに買った」

「酒」

「傘は」

「まさか」

「降ってなかったからな」

「分かってたら持ってきてたし」

「歩いて五分のコンビニで透明なやつもわざわざ買わない」

「やむかこれ」

「急に降ったんだから急にやめ」

「雲に耳があったらいいな」

「耳あれ」

「そこに耳があった」

「しかし聞く耳はなかった」

「座布団一枚!」

「座布団いいから傘もってきて」

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それのない風景で 湿原工房 @shizuki

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