続きはよ

主従の恋というテーマの歴史は、少なくとも私の人生よりははるかに長い。一方、チート異世界転生というジャンルの歴史は短い。

ところで、チート異世界転生という新しいジャンルでは、「まともな」恋愛が描かれることは少ない。チートという誘蛾灯に女性が集まる場合が多いからだ。だから私は、このジャンルは、ラブ「コメ」はともかく恋愛劇との親和性は著しく悪いと見ている。

この作品は、従者に懸想する主人と忠義を尽くす従者という組み合わせを描き、チートによる「まがい物の」恋愛を否定するシーンで終幕を迎える。

チート異世界転生において、ゼロから恋愛のために努力する男という新たな組み合わせの幕開けと私はみる。だからこそ、このシーンで終わっていることを私は惜しむ。

だからあえて、敬愛をこめてこの言葉でレビューを締めくくりたい。

続きはよ。

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