こちらの和歌は旧仮名文語で詠まれ、「万葉集」や「古今和歌集」、「新古今和歌集」等の和歌が好きな方には、ある種懐かしみを感じながら歌の世界に入れると思います。
それらに馴染みのない方でも、日々の暮らしの中で目にした事や感じた事を切り取った素朴な歌が多く、親しみを感じる内容です。
作者様が真摯に自己の内面と対峙し紡いだ言葉ゆえに、淡々としたなかに読み手の心を震わす何かがあるのです。
本歌取りをした作品は文末に本歌が記され、その他例歌や俳句まで紹介されている為、和歌や俳句の知識が広がり、大変勉強になりました。