第3話
フッと目がさめる。疲れ果てた挙句友人たちと飲みに行って帰ってきて、翌日の予定なんかも全て忘れて起き上がる朝の感覚に似ている。ドロンとした粘っこい疲れは綺麗に消えているけれど、何か大切なものを失ってしまったような。綺麗に疲れが取れて軽くなった体と裏腹に、背中にはヌメリとした嫌な汗を掻いていた。見知らぬ部屋は暗く暗く、窓から差し込む紺の光と、それと混ざり合うかすかな橙の光からは強い夏の香りがした。のそのそと起き上がってカーテンを開けると、夕暮れ時が広がっていて、今日1日が大体終わってしまったことが告げられる。夏休みの残り時間を計算する小さな子供のように、なんだか僕の心は落ち着かない。妙な姿勢で寝ていたせいか腰のあたりに違和感があった。走れと言われても満足に走れそうにない。
体を伸ばしながら、見知らぬ服のポケットなどを漁って、何も入っていないことを確認する。記憶が少しずつ蘇り、状況が少しずつ咀嚼される。今日会ったばかりの女性の家で、着替えを借りて、その上こんな時間まですっかり眠りこけていたのだ。沙耶香はどこに行ってしまったのだろうか。おそらく、買い物にでも行っているのだろう。僕としては兎に角彼女の帰りを待つしかないのだ。見回してみると、この家は独り住まいにしては随分大きな家に見えた。昼頃彼女がお茶を入れていた台所もそれなりの広さがあるし、食器戸棚も結構なサイズのものが置かれていた。中に綺麗に収納されている食器類も、各々の食器類が3枚か4枚ずつあるように見えた。仮に一人で住んでいないとしたら、いったい彼女は誰とここに住んでいるのだろう。家族や兄弟だろうか、それとも恋人だろうか、もしかしたらルームシェアをしていて、女友達と一緒に住んでいるのかもしれなかった。誰と一緒に住んでいるにしろ、彼女以外の人間が突然家に帰ってきたら、僕のこの状況を説明するのは結構な面倒な作業になりそうだった。どうやって説明すればいいだろう。「今日、海辺で拾われてきました、大学生です。これからお世話になります」とでも挨拶すればいいのだろうか。警察を呼ばれたりするのが関の山な気がする。逆にかなり馴れ馴れしく沙耶香の旧友だという嘘でも着けばいいのかもしれない。「沙耶香ならいま買い物に出かけていますよ」なんて知った風に答えるのもいいのかもしれない。兎にも角にも、彼女以外の誰かが家に帰ってくるようなことがあれば、下手をすれば臭い臭いブタ箱で一夜を過ごすことになるかもしれないのだ。
ないとわかっているが、もう一度ポケットを弄る。そうだ。財布を捨てようとして、ヘマをやって、いまここにいるのだ。学生証と免許証はザックの底に放り込んだのだ。思い出した。ザックはいまどこにあるんだろう。シャワーを浴びて、泥のように眠っていたことしか記憶にない。キッチン、リビングのテレビ台、それから廊下の方に目をやって、やっと僕の荷物を見つけた。床が汚れることを避けたかったのか、薄汚れた僕のザックは広げられた新聞紙の上に置かれていた。なんだかんだ東京からたっぷりと荷物を運ぶのを手伝ってくれたこいつは、あちこちが擦れて色や模様が剥げ落ちていた。東京に戻ったら新しいものに買い換えないといけない。底の方から免許証と学生証を取り出す。どちらにも間抜けな顔をした若い男が映し出されていた。これは自分なのだろうか、それとも他の誰かなのだろうか、沙耶香以外の誰かが返ってきたら、この二枚のカードを身分証明として示せばいいけれど、それで僕が僕であることを本当に信じてもらえるんだろうか。学生証の写真を撮ったとき、免許の写真を撮ったとき、これは入学してすぐの夏のことだ。仮免許に一回落ちて語学のクラスメイトに馬鹿にされ、挙げ句の果てには筆記試験で寝坊してさらに馬鹿にされたのを覚えている。この頃はまだ、あの娘と出会う前だった。あの娘と出会ったのは夏の終わり、友達に誘われたバーベキューのことだったように思う。東京目黒出身の彼女は、実家で母親に着付けてもらった浴衣姿だった。立ち姿から風鈴の音が自然と聞こえてきそうな、凛と突き抜けた存在感と、花の髪飾りで結ばれた髪が後ろの方でくるっとカールしていて、きつ過ぎない、真面目過ぎない雰囲気を感じたのをはっきりと思い出せる。ほとんど一目惚れだった。偶然にも後期幾つかの授業が同じだったりと、おそらく一生に一度のチャンスということで、恋の神様が僕に味方をしてくれたりもした。数々のライバルに男たちを蹴散らして、僕と彼女は恋人同士になり、それから、3年生になって、僕は専門課程に進学する。学生証の写真はこの4月に撮ったものだ。免許証の写真よりもだいぶ垢抜けて見えるし、実際に垢抜けたとも思う。4月頃までは、彼女との付き合いも順調だった。このまま卒業まで恋人同士でいて、それから就職して、少ししたら結婚する。そんな想像図、未来予想図をかすかに描きながら、大学3年の春を僕は過ごしていたのだ。懐かしい。免許証と学生証が収められていた財布はもうない。二回目の僕の誕生日にもらった、大切に使ってきた財布、結構高いブランドのもので、僕はそれをあの娘からもらった時結構面食らったものだ。その財布はもうないのだ。思い出と共に海の底へ沈んでいったのだ。遠く遠く、海流に流されて、日の当たらない場所まで深く深く潜っていって欲しい。
鍵の開く音。
僕は少し緊張する。沙耶香でない誰かだったら、どう答えればいいか、喉のあたりで幾つかのアイデアがグチャグチャと混ざっては、胃の方へと逆流しそうになる。
「起きたのね。ちょっと買い物にいってたの。どうしたの?学生証?と免許かな?手に取っちゃって、自分の顔でも気になったの?」
買い物袋を二つ持った沙耶香は笑顔でそういうと、履いていたサンダルを脱いで揃えて並べた。足の指の爪は綺麗に切りそろえられていた。
「いえ、一応身分証ぐらいは持っておいた方がいいかと思って」
「変なの。まあいいわ。そのカバン、ちょっと汚れてるみたいだから、リビングまでは持って入らないでね。あ、いいのに。結構紳士なのね。ありがとう」
サッと買い物袋受け取る。彼女がサンダルを脱ぐ際に床に置いたビニール袋にお茶のペットボトルが入っているのに気づいて、僕はそれをリビングまで持っていく。
リビングに着くと、僕は沙耶香の指示通りにナスやらトマトやらを袋から取り出して、ダイニングテーブルの上に並べる。木目のはっきりした、立派な天板を持つダイニングテーブルは、よく見ると穏やかでどっしりとした、落ち着きのある高級感を放っていた。それから、お茶と水のペットボトルを取り出して、空になった袋を沙耶香に渡す。彼女はそれをくるくると丸めて台所の片隅にそっと置いて、手をよく洗ってからエプロンを着けた。石鹸を着けてから、入念に泡を立てて隅々まで現れる指は、白くて細くて、指先は繊細な感覚を備えているように見えた。
「何か食べられないものとかあるかしら?」
「特に」
「いいね。好き嫌いはないのね」
「ゲテモノ以外だったら、なんでも食べます」
「じゃあイナゴとか買ってくればよかったかしら」
「イナゴ、好きなんですか?」
「冗談よ、私、虫は嫌い。とりあえず、座ってテレビでも点けて待っててよ。適当に晩御飯作るから」
拒否するわけにもいかず、僕はテレビをつけて、ソファに浅く腰掛けた。テレビの内容はほとんど頭に入ってこなくて、トントンという包丁とまな板の立てる音、それから、シュッシュッと野菜がスライスされる音に、ブオオンという若干うるさい換気扇の音、部屋の中に生まれ出た音たちばかりに気が向いた。
沙耶香の後ろ姿を見ると、一人暮らしの僕の家に遊びに来て料理を作ってくれたあの娘のことが思い出されて、記憶の中のシルエットが沙耶香の後ろ姿と重なる。あの時も同じような音がなっていた。あの時も僕は特に何かを手伝うわけでもなく、椅子に座ってテレビを点けていた。少しずつ記憶が蘇って、心が端のほうからほつれ始める。そうだ。あの時と同じような感じだ。あの時も僕はバイト帰りでヘトヘトに疲れていた。あの時と同じように今からだが疲れで火照っている。テレビから最近やっと流行り出した芸人の声、名前は忘れてしまったけれど、聞き覚えがあった。もしかしたら、あの娘が料理を作ってくれた時も、同じ芸人がテレビに出ていたのじゃないだろうか。芸人がやる定番のネタを聞いて、その考えが確信に変わった。ネタが終わる頃、出来上がった料理をあの娘がテーブルに運んできて、一口つまみ食いをしようとしたら少し怒られたことも思い出した。その時の声の高さまで、はっきりとおもいだせる。
僕はのそのそと緩慢な動きでテーブルまで歩いて行って、ティッシュを何枚かとって、目の周りを拭いた。ほつれ始めた心、涙腺もまた緩め始めたらしい。涙を拭いているのを悟られるのが嫌で、僕はワザと鼻をかんでいる振りをした。
ソファーに座りながら、涙を拭けども拭けども、一向に止まる気配がない。涙腺を止めていたバルブが完全に壊れてしまったようだ。僕の中でバルブの修理人へ何度も電話をかけているが、繋がらない。これこそ水のトラブルだ、少々値が張っても構わないから、すぐにでも対処してもらいたいのに、一向に連絡は取れない。そういう冗談を頭の中で考える余裕もなくなるくらい、寂しさと悲しさと虚しさ、同系統の色がジワジワと心の端から端までを染め上げていくのがわかる。耐えられそうにない。
「トイレ、借ります」
「はい、出て2番目、左側。わからなかったその辺のドア、幾つか開けていいから。ごめんね。いま手が離せなくて」
涙のせいで声が上ずったような気がして恥ずかしかった。トイレに駆け込んで、トイレットペーパーで何度も何度も涙を拭いた。落ち着いて呼吸を整えると、涙腺のバルブの修理が始まったようで、少しずつ涙は止まっていた。僕は涙の跡を洗い流そうと、軽く目元を洗って、リビングへと戻った。幸いまだ料理は続いているようで、僕は何事もなかったかのようにソファに戻り、今度はテレビに視線を集中させた。沙耶香の後ろ姿を見ていると。台所に立つあの娘の姿を思い出して、また涙を我慢できなくなりそうだった。
テレビの司会者と芸人の掛け合いも、笑い声も、効果音も、合間のCMも、何もかも頭に入ってこない。脳の血液に、先ほど僕の心を染め上げた深い青色の絵の具が溶け込んでしまって、細かく枝分かれしながら脳全体へと広がっているようだった。頭に熱気を感じる。細かな記憶が、パッと思い出されては抜けていく。その度に僕は何か言葉を発したくなるけれど、何を発すればいいかもわからない。おそらくは、こうなってしまったらなにも浮かんでこなくなるまで待っているしかないのだ。
包丁の音、出汁の香り、旧型の換気扇のゴウゴウとうるさい音、何かを焼く油の音、一つ一つが、僕の記憶の底の方を、何か出てこないかとノックしている。幸せな記憶も悲しい記憶も、今はどいつもこいつも鬼の姿をしているから、できればもうなにも出てこないで欲しかった。
「聞こえてる?できたわ」
気づくと沙耶香が目の前に立っていた。どうやら何度も何度も呼ばれていたらしい。
「すみません。疲れて惚けていました」
「疲れてるのは顔を見ればわかるわ。とりあえず、席にどうぞ。あ、私、食事の時はテレビを消す主義だから、消していいかしら?」
僕が頷くと、彼女はソファに転がっていたリモコンでテレビの電源を消す。司会者が何か次のコンテンツの説明をしている所で、何やら大掛かりなセットの説明が出そうになった所で、画面は暗転した。
「本当に大したものじゃないけれど、どうぞ召し上がれ、どうせ二人しかいないから、取る時はどれも直箸で良いわ」
しじみの出汁の良い香りのする味噌汁には麩とネギが綺麗に並んでいて、一口飲むと丁度良い塩気が口の中に広がった。それから、生姜焼きと、マヨネーズで味つけられたレンコンのサラダ、トマトとかぼちゃの煮物、どれも発色の良い青が印象的な器に盛られており、ダークブラウンのテーブルの色とうまく調和していた。煮物を自分の手元の皿に取ると、北欧生まれのキャラクターが顔を出した。
「このキャラ、好きなんですか」
「そうよ。可愛いでしょう」
「そうですね」
「今日は多めに作ったから、たくさん食べてよ。残すともったいないから。二階に部屋が二つあるから、今日はそこで寝るといいわ。明日になったら、服も乾いていると思うから」
「色々とすみません」
「別にいいわ。慎吾くん、なんだか面白そうだし」
「そうですかね。僕もまさか、こんな状況になると思わなくて、突然若い女の人の家に泊まることになるなんて」
「そうね。普通だったら泊めないでしょうね。私ってお人好しかしら」
「だと思います」
「誰も声をかけてくれなかったら、どうするつもりだったの?」
「とりあえず、乾くのを待ってから、着替えをどこかで買えばいいかなと」
「なんだか疲れきった顔してるし、濡れてままで歩いてたら通報とかされるんじゃないかな。といっても、素っ裸で海岸にいたらそれはそれで捕まるわね」
「詰んでますね」
「そうね。あの位置から、服を買える場所まで割とあるし」
「20分くらいですかね」
「1時間かもうちょっとじゃないかしら。とにかく大変よ」
「とにかく、ありがとうございます。ご飯も美味しいです」
「ならよかったわ」
彼女は生姜焼きの最後の一枚をひょいと自分の方にとって、続ける。
「さっき泣いていたみたいだけど、何かあったの?この辺りをフラフラしているのも、なにか理由があるんでしょ?」
「涙、隠していたつもりだったんですけど」
「バレバレよ。だいたい、眼、腫れているし、さっきトイレに行く時も、なんだか声が変だったし。泣いた後隠そうとしても、だいたい無駄ね」
自分の目元の周りを触ってみるけれど、特に普段と変わった感じはない。
「泣いた後も大抵気が張ってるから、鏡とか見ても気づかないのよね。これならばれない、これならばれないって強く思い込もうとするんだけど、なんだか周りから見てるとバレバレなのよね。で、泣いている理由、話せるなら教えてもらえる?もちろん、今日初対面の人に話せる内容じゃなかったら、別にいいわ。どうしても聞きたいわけじゃないから」
「そんな大した理由じゃないので、なんだか話すとなると恥ずかしいです」
「笑ったりしないから。話してよ」
「すごく単純で、彼女と別れたんです。つい二週間前位です」
沙耶香に笑い飛ばされることも覚悟していたのだけれど、意外にも彼女は真剣で、薄いガラスのコップに注がれたお茶を一口飲むと、まっすぐに僕の方をみて、「続けて」と言った。
「結構長く付き合って、半分同棲みたいな感じで暮らしていたので、なんだかすごく、喪失感が大きくて。何もやる気がなくなってしまったんです。大学はちょうど夏休みで、夏が明けるとすごく忙しくなるので、その前にこの心をなんとかしないとなと思って」
「それで、旅にでも出ようってことかしら?傷心旅行?」
「ぶらぶらしていれば、心も自然と元に戻るかなと思って」
沙耶香は茶色の液体の入ったグラスを弄ぶ。液面はガラスの淵を超えそうなところで内部へ折り返していく。液面を貫く沙耶香の視線は、グラスの底のその先、その下のテーブルを突き抜けて、さらにどこか遠くを見つめている。
「そうね。ぶらぶらしていれば、そのうち戻るわ。そういうのは時間に任せるしかないから。どうなの?少しは傷は癒えた?」
「ふとした瞬間に思い出したり、まだよくわからない感じです。そもそも傷があるのかどうかもわからなくて。寝ている時とか、海沿いを歩いている時とか、彼女のことを思いだしてしまうことがあって、そういう時はもっと大事な思い出を思い出そうとするんですけど、不思議とそういうのは思い出せないんです。例えば記念日のデートとか、旅行とか、そういうのはもやがかかったみたいに思い出せないんです」
「まだ、かかるかもしれないわね。そのうちいいことあるわよ。きっと」
沙耶香はまた視線を落として、グラスの底の底を見つめる。先ほどまで美味しそうに夕食を食べていた口は固く閉じられ、上唇は結構な重みで口からの空気が外に出るのを拒んでいるように見える。人と話すのはずいぶん久しぶりだった。ぼくは彼女と反対に天井のを見ることにした。天井に貼られた壁紙の細やかな模様、一つ一つが揺れて、今日の昼見つめていた波に見える。あの娘との思い出を心の底この方まで追いかける。そういえばあの娘は海がそんなに好きじゃなかった。今年の夏はあんなに暑くて、友人たちと何度か海に行ったというのに、あの娘とは確か行かなかったように思う。そうだ。確かに行かなかった。かき氷を食べに行ったり、夏祭りに行ったりもしなかった。あの娘との夏の記憶を探る。あの日。昼の曇り空、夜にかけて晴れ上がって、少し強かった。夜の川沿いに抜けていく湿り気を含んだ風。紫陽花模様の青い浴衣姿、並ぶ夜店の鮮やかな色。ジャガバター、ベビーカステラ、食欲を誘う赤い文字。思い出せる。やったこともやっていないことも思い出せる。まだ思い出せる。そのうち思い出さなくなるかもしれない。
視線を下げると、沙耶香はまだうつむいていた。重くぶる下がった視線で見ている先のものは僕にはピンとこなかったけれど、腿の上で右手首を握る左手には結構な力が入っているように見える。時折、人差し指が手首を撫でるように動く。優しく何かをなだめるかのように。その間もじっと視線は動かない。
「あの、どこか痛いとかですか?」
「ううん、少し考え事をしていただけよ。慎吾くんと同じよ。何か思い出そうとしたり、思い出せなかったりよ」
底の方にほんの少し残っているお茶をゆっくりと飲んで、彼女は間をとった。
その間も、少し前までと同じ重力で瞳が下に引きずられそうになっていた。
「どうするの?今日はもう夜だけれど、服も乾いていないんだし。布団ならあるから、泊まって行きなさいよ」
揺れる波のにおい 猿場つかさ @tsukasalba
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