異世界に飛ばされて魔法学校に入る事になった。

@sho1706

第1話

「ここはどこだろう…」

突然暗闇に飛ばされた湊は頭の中がこんがらがっていた。


「こんにちは。奏くんですね?」

突然女性の声がした。


「はい。そうですけど…貴方は?」

どうして俺の名前を知っているんだろう…?


「私は恵美と言います。この異世界の管理をしています。」

暗闇の中から身長の長い黒髪の女の子が出てきた。


「え…異世界?どういう事ですか?」

更に奏の頭の中は混乱した。


「貴方は自転車で学校に向かっている途中に車に轢かれて亡くなりました。」


「嘘でしょ…?俺が死んだ?」

不安と恐怖が込み上げてきた。


「いいえ、本当です。亡くなる前の記憶を消去したので貴方は覚えてないです。」


恵美は奏に近寄り

「これから貴方にはこの異世界の学校に入学してもらいます」


奏の頭はパンク寸前だった。

「なんで死んだのに天国や地獄じゃなくて異世界なんですか?」


「成人して亡くなった方は天国か地獄に送られますがまだ奏くんみたいな学生は異世界に送られるようになっています。」


ようやく頭の中の整理が出来て少し安心した所で奏は質問した。

「どういう学校なんですか?」


「魔法学校です。」


また奏は混乱した

「魔法学校?魔法なんて存在するんですか?」


「はい。異世界は現実世界とは違い魔法が使えるようになっています。」


「じゃあ俺の記憶も恵美さんの魔法で消去したってことですか?」


「そういうことです。」


「細かい話は実際に会ってからしますね。ではまた。」


視界が徐々に明るくなり気づいたら大きな学校の前に居た。


「ここってもしかして魔法学校…?」

心の中で呟いていると


「そうだよ。ここで奏くんが魔法を学ぶ学校です」


とても可愛らしい女の子が立っていた。


「貴方は…?」


「さっきまて貴方とお話した恵美だよ。」


奏は目を疑った。

暗闇で会った時と全くの別人の女の子がいた。


「暗闇の時と全く別人なんですね。」


「そうだよ、簡単に自己紹介するね。私は岸野恵美、君のクラスの担任と君のお目付け役だよ。」


また疑問が浮かび上がった

「あの…お目付け役ってどうゆうことですか?」


恵美は笑顔で

「その名の通りだよ。奏くんが変な事をやらかさないように見張ってるの。」


「わかりました。」


言い忘れたかのように恵美はこう付け足した。

「寝泊まりの事だけどここの学校は寮になっていて普通なら男女別の部屋になっているんだけど部屋がないから奏くんは女の子と一緒だよ。」


奏はビックリして聞き返した

「女の子と一緒の部屋?!」


「奏くんはラッキーだね。女の子と一緒の部屋なんて。」


ニヤニヤしながら恵美は

「お目付け役の私がいるから襲ったり出来ないよ(笑)」


顔が真っ赤になった奏は

「そんなことしませんよ!」

と言って学校内に入っていった。


学校の中は思っていたより広かった。

「こんなに広いんですか?」


「そうよ。実践的な魔法を使ったりするから色んな部屋が用意されてるの。」


「先に奏くんの泊まる部屋を案内するね」


目を離さず一生懸命恵美に付いていくと少し大きめな部屋が現れた。


「ここがこれから泊まる奏くんの部屋よ。」

と言って鍵を開けると外からは考えられないほど大きな部屋があった。


早速恵美は

「とりあえず一緒に住む女の子を紹介するね。奏くんと一緒のクラスの1年A組の西本えみちゃんよ。」


そこには元気そうな女の子がいた。


「よろしくね奏くん!」


奏も

「よろしく!」

と言って軽い自己紹介をした。

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