第2話
「貴女が?私を?ここへ?この手錠も?」
「そうだよ、お
妹自身に告げられても、私にはいまだにそれを信じられませんでした。今まで生きてきた中で一番ショックな出来事だったといっても過言ではないでしょう。なぜ妹がこのような凶行を行ったのか。私には理解ができませんでした。
「詩檻、どうしてこんなことを?私は知らないうちに貴女に恨まれるようなことをしていたのでしょうか?でしたら、治しますから。ですから、こんなことはやめてください」
確かに私には彼女に恨まれる理由は心当たりはありませんでした。ですが、人というものは知らず知らずのうちに他者を傷つけているものです。だから私に問題があるのなら
「……はぁ」
妹が溜息をつきました。その顔は何か悲しげに見えました。何かまずいことを言ってしまったのでしょうか。
「違うよ、お
恨んでいないといわれると、今の状況がなおのこと私には理解ができませんでした。じゃあ、どうして妹は私を監禁しているのでしょう。
「お
妹が急に私をほめたたえるので、こんな状況だというのに背中がむず痒くなってきました。穴があったらどこかへ入りたくなる気分です。
「まあ、でも、しいて、お
妹はもう一度ため息をつきました。
「本当に、鈍感だよね。お
「好意……?」
妹が言うことは、やはり疑問がつきません。私を手錠でつないでいるのがどう好意とつながるのでしょうか。
「うん、そうだよ。お
「詩檻……?」
突然の妹の告白に、私は戸惑わざるを得ませんでした。私だって、妹のことは好きです。ですが、それはあくまで私たちが姉妹だからです。
恋愛対象だといわれても、それがいいとか悪いとか以前に、すぐには受け止められません。
「だからね、お
「だって、私たちは女同士じゃないですか。それよりなにより血のつながった姉妹ですよ」
「それが、どうしたの?お
戸惑う私に、そんなことはどうでもいいとばかりに、妹がベッドの上にのぼり徐々に迫ってきます。
「好きっていう、気持ちはね。そんな簡単に、割り切れるもの、じゃないんだよ。だから、ずっと、チャンスを、待ってて。それで今回、私は、実行したんだよ」
気付けば、妹が私の腹の上に馬乗りになっていました。
「愛しているよ、お
そういうと、突然、妹が私にキスをしました。手錠で両手をふさがれた私には抵抗などできそうにありません。
さらに妹が舌を入れてきました。こんなこと、どこで覚えたのでしょうか。こんな状況ではありますが、妹のことが心配になります
しばらくして、満足したのか、妹がキスをやめました。
「じゃあ、またあとでね。お
妹は立ち上がると、そのまま部屋を立ち去りました。
一人、部屋に取り残された私は、妹の告白と突然のキス、そして今の状況をどう受け止めたらいいのかわからないまま、ベッドに横たわるだけでした。
Sister's Confinement 流布島雷輝 @luftleiter
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