『桜月夜に酔わされて』、『桜月夜に酔いしれて』に続く桜月夜シリーズ第3弾!
このシリーズは、ひとつの出来事を異なる視点で描いた物語となっています。
前作の主人公、樹くんと咲ちゃんを、本作の主人公、要先輩の一歩下がった視点で語られます。
シリーズを読んだことのない方は、シリーズ3作品順番に読むのをオススメしますが、同じ時間軸のお話なので、本作から読んでもまったく問題ありません。
むしろ、順番に読む時とはまた違った受け取り方が出来るかもしれませんね♪
月夜に照らされる桜の表現は本当にそこにあるかのように感じられ、とても綺麗です♪
シリーズ4弾も期待しますっ!
『桜月夜』シリーズ3作目、前作の主人公たちの恋を見守る先輩の目線で描かれる、美しい月夜の物語です。
桜の咲く美しい満月の夜に開かれた、賑やかな新歓コンパ。若者たちの酒宴は明るいパワーにあふれる分、仕切るのも一苦労。そんな中で、今作の主人公である要は見事な采配で綺麗に場をまとめていきます。その指示を素早く理解し、てきぱきと動く可愛らしい女子、咲ちゃん。その咲ちゃんに想いを寄せる要の親友、樹。男の子が苦手で美人な咲の親友、琴音ちゃん。登場人物それぞれの個性が魅力的に描き出され、コンパの場面は若々しい楽しさに満ちています。
そして、コンパの勢いもひと段落した後の、艶やかな満月と桜の下。
繊細な情景の中で密やかに花開く、彼らの初々しい表情と、瑞々しい恋心。
若々しい心と身体で真っ直ぐに誰かを恋い慕うことの美しさと尊さが、改めて強く胸に迫ります。
春爛漫の艶やかな空気と、その空気に誘われるように花開く、生まれたての恋。その初々しさや瑞々しさを心ゆくまで堪能できる、美しく印象的な物語です。
『桜月夜』シリーズの第3弾。
視点を変えて、同じ時間を過ごした彼らの時間をキリトル。
主人公二人だけじゃなく、三人目の要君が登場です。
思うんだよね。一人の見ている景色には限界があるって。
見ているようで、知らないことがある。
だから、他の人と共有することで見えてくる、多角的世界。
樹と咲、あの二人がこうしているのは、要がいたからだね。
偶然とか、必然を超えて、あたたかいまなざしが背中を押す。
要は自分のことより、人のことをきちんと見守れる人。
そういう人は優しくて、自分があと回しになってしまうことが多い。
だから、今度は君の番だよ。すきな人を写してごらん。
ラストシーン、桜散る夜、満月のあかり。
空気がいつもと違う恋を連れてくる夜。
三つのサーチライトが桜月夜に合わさり、浮かび上がらせた恋。
双方向に加えて三方向、立体的だから三角錐かな。
透明な光の線が引かれて、この夜はずっと大切にされていく。
こういう連作短編集もいいなぁって、こちら読者は酔いどれています。
『桜月夜に酔わされて』『桜月夜に酔いしれて』と同シリーズの今作。
恋に落ちたふたりを見守る、要先輩の視点での物語です。
周囲の状況を的確に把握して完璧な気配りをする要先輩。
彼のお膳立てもあり、互いへの想いを膨らませていく咲と樹を、この日も彼は冷静に観察しています。
けれども気配り上手な彼は、二人以外へのフォローも欠かしません。
咲の親友である琴音が新入生の男子達に絡まれているのをさり気なく助けるのです。
そんな彼が、あることをきっかけに唐突に自分の思いに気づきます。
周りのことはよく見ているのに、自分の思いにようやく気づくなんて(*^_^*)
さて、彼の恋の行方はどうなるのか、これはもう第四弾を待つしかなさそうです(*´艸`*)💕
桜月夜シリーズの第三弾です。
『桜月夜に酔わされて』の主人公・樹の友人である要が今回は主役なのですが……。
第三者視点から見ても、ヒロインの咲ちゃん(『桜月夜に酔いしれて』の主人公)は可愛いですね!(*^▽^*)
要が冷静で落ち着いたキャラだから、前シリーズの主人公たちである咲ちゃんと樹をじっくりと観察してその人柄を読者に語ってくれます。おかげでキャラにさらなる愛着がわきました。
また、クールビューティ―な琴音ちゃん(咲の親友)の可愛い一面も見られちゃいます。
そして、気になるのは要の恋の行方がどうなるか……。おそらくあるであろう第4シーズンから目が離せません!!