【 詩人 】

いつも相反する感情がある


笑いながら泣いていた

泣きながら笑っている


幸せだけど不幸になりたい

不幸なのにとても満足してる


不思議な感情の揺れが

わたしの創作の源だった


出来上がったプラモを壊して

バラバラの欠片を集めるように


心の空白感を埋めるために

言葉の粘土をひとり捏ねていた


渇いた心を潤すような わたし詩人



いつも『 意味 』を考えていた


生きる意味 愛する意味

孤独の意味 死んで逝く意味


何故だろう どうしてだろう

そこにどんな『 意味 』があるんだろう


在りもしない答えを探してた

そんな自分にいつも苛立ってる


月の裏側から見える星なんて

本当はないんだってこと解ってた


だけど欲しいんだ 誰かに

わたしの存在の『意味』を解って欲しい


優しさばかりをねだる わたしは詩人

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