【 愛でし國 】

わたしの生まれた国には

四季があります



春 桜舞う

人は優しく笑い

肩にかかった 花びらはらりと払う

門出の時 別れの時

感極まって 涙する人よ


夏 蝉時雨

突然の夕立に 驚いて 逃げ込むひさし

洗われた街には 虹が架かる

よしずに涼風 ゆれる風鈴


秋 十六夜

静かな夜更けは

虫たちの音色に 耳を澄まして

今は遠き 友の安否を想う

すすきの穂を照らす 上弦の月


冬 木枯らし 

冷たい早朝に 厨房に立ち

母が家族の朝餉を拵える  

お早うの挨拶と 温かなお椀

忘れないよ お母さんの深い愛



日本人は心に触れて 想いを知る民族なんだ

あなたと出会えた

わたしの美しい国だから


人を愛し 国を愛す

この国に生れて良かった

日の出ずる國 わたしの日本

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