色鮮やかで心躍るストーリー

『さよなら、ライカ』は全5話+最終話の編成になっていますが、序盤から最後までこれでもか!というぐらいに様々なSFガジェットが出てきます。SFの王道的な構成をとっている回もあれば、うわ!やられた!と唸ってしまうものもあります。それだけではなく『さよなら、ライカ』のすごいなと感じたところは、ストーリーの繋がりも上手くてついつい引き込まれるような続きが気になるようになっています。SFが好きな人なら絶対に楽しめるし、10万文字程度の読みやすい長さというのもあり普段SFを読まない人にとっては文学的な楽しみ方が出来、良いSFの入口になるんじゃなかなと思いました。とにかく自分にとっては出てくる要素全部が心躍るもので、無重力空間に宝石箱をぶちまけて遊んでいるような楽しい気持ちにさせてくれました。
※楽しい気持ち、と表現しましたがストーリー自体はダウナーな部分も多いです。

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