とじるたび

たちまちあふれ

街をひたす

ふたつ名に本名の座を危うくし

ウクライナあたりでデコトラ走る

眩しいくるぶしと鰹節のかぐわしさ

数々のクズがぐちゃっと路上に落ちて

落ち着いて吐く

吐き集めるふきのとう

浮き足だったね種子島

末代祟りもうらぶれて

毬つき尽きせぬ雀の尾

おつかれさまとささつま揚げ

げに恐ろしきはカイヅカイブキ

甲斐甲斐しく河岸櫛けずる

傷に気づいて担がれてもまだ

マタタビふたたび檜葉みたび

落ち葉焚きなら奈良の滝

期待値上昇少女のまぶた

たぶんぼくらは瀰漫した

土瓶の夢見てバビロンへ

ブレンドされたブランクa

かぷかぷ笑って若芽も枯れて

てくてく歩けばケバブにあたり

祟り足りたる樽高く

くたくたの腕染め夕まぐれ

まぐれ当たりした詩を慕え

エニシダ所有のエニグマえぐる

ウグイスぐらっと瓦解して

てくてくの脚踏み出して

ときすでに遅く有終の

美も鼻炎で洟洟

はみ出すハミングフレミング

彼岸花映え増えた縁

へりくだる駱駝 もぐらとまぐろ

もぐりの医者の診断書

寸断して死んだ歓談と

グンダリニー骸骨愛液まみれ

無名のめまいに揉まれた真昼

巻き戻して島たどりつき

キツツキついにきついお灸

オキュパイオキュパイ

さよならウクバール

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詩集 騒音譜 湿原工房 @shizuki

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