Dランクの魔物に勝てないSSランクの魔術師である俺が神を殺す

@han_tyo_

これは記念すべき一話目だ!

「アキさん〜なんとかしてくださいよ〜」

そういって俺を頼るこいつの名は

ピット。金髪碧眼で少し童顔の少年だが、れっきとした魔術師でもあり

俺の弟子1号でもある。

「いや弟子でもないし。頼ってるというか元々ランクAである竜熊がきたのはアキさんのせいですからね〜。」

そうなのだ。今俺と俺の弟子ピットは重大な危機に面している。竜のような緑の鱗に覆われた熊のような獣

「竜熊」がなぜか朝起きたら俺たちのテントの前で眠っていたのだ。

「だからそれは昨日の夜アキさんが晩御飯の残りをそのままテントの外に置いていたからその匂いにつられてきたんでしょ〜?」

「いやいやピット君。それにしても、竜熊はおかしいんじゃないか?なんでこんな町の近くの森のさらにはまだ入ってそう遠くないところにいるんだい?」

「うーん。確かにそう言われると不思議ですが、今はとにかくこの状況を打破しないといけないんじゃないですか〜?」

それもそうだ。竜熊なんぞ俺が本気を出せば5秒もかからないが、今は訳あってその作戦は使えない。すると使える作戦は限られてくる…

「よし!ピット君、作戦PIだ!」

「そんな作戦は初めて聞いたんですが〜……。ちなみにどんな作戦なんですか〜?」

「P(ピット)I(生贄作戦)に決まっているだろう。」

………ガッ

あれ?幻覚だろうか?いまピットが俺を蹴ったような…。そして俺はそのまま竜熊の上へ倒れ

「グオオオオオオオオ!」

死亡☆確定

無事竜熊が起きたことで俺の死は確定した。

「ああ、短い人生だったなぁ…」

そんなことを言っていると…

「雷の精霊よ悪しき獣を祓いたまえ」

その声とともに俺の横にいた竜熊に雷の槍が刺さる。

「ガアアアアアアアア」

叫び声は元気いっぱいだが、体は当分痺れて動けないだろう。

「Pit is God」

いやー、ピットさんまじで神だぜ。

やっぱ持つべきものは神だな。

「全くアキさん、ふざけてないで今のうちに逃げないと。」

「そうだな!助かったぜピット!

あれ?でもそもそも竜熊起こした原因お前じゃね?」

というか師匠である俺のこと蹴ってね?

「ほら、とりあえず町まですぐですからそこまで走っていきましょう。」

そして俺たちは振り返る余裕もないほど全力で町までかけ行った。

これは作戦的撤退であり、断じて逃げた訳ではない。








  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

Dランクの魔物に勝てないSSランクの魔術師である俺が神を殺す @han_tyo_

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ