背後に立つ彼女との距離は

孤独を抱える大学生の男がある日突然、都市伝説の「メリーさん」と出遭って……というところから始まるショートストーリーです。

ジャンルはホラーですが、恐怖度は控えめ。
鬱屈とした主人公とおちゃめなメリーさんとの対比が好印象です。
すぐ後ろにいるはずなのに、決してそれ以上近づくことはなく、近づき過ぎればきっと関係そのものが変わってしまう彼女との距離……。主人公の静かなモノローグが切ない感傷を誘います。

ほろ苦く、でも少し希望のあるラストも心地よいです。

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