穏やかな色欲を持ちながら激しい怠惰によって目覚めた、クソしょーもない愚鈍なカピバラです。 のろまな齧歯類というハンデを背負い生まれ落ちたせいで、人間社会で生…
かなりの訳あり飯だ。飲み込む事に難儀する。しかし、まさに美味だった。喉を通過する塩味と苦味。その中に噛み締めると現れてくる甘味が、なんとも巧妙に、この作品には仕掛けられている。音、匂い、色彩、そ…続きを読む
大切な人が死ぬと、自分までその人と同じように死の世界に引きずり込まれてしまうこともある。他人のことばかりが羨ましくなって、自分自身と向き合うことすらしなくなる。昔食べた料理が呼び覚ましてくれ…続きを読む
社会の底辺にうごめく人々の話。そして、炒飯(ちゃーはん)という一つの品を鍵に物語は過去へと読者を誘う鍵となるチャーハンを食いながら読むものじゃないだけど、読みを終わったら食べたくなるはずだ。チ…続きを読む
ある休日、突然、ランニングシャツから入れ墨がのぞく、見知らぬおじさんがやってきて――?衝撃的なシーンから始まる掌編。文章は流れるように読みやすく、しかもきっちりと仕込まれたドラマ。読み終わ…続きを読む
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