【あらすじ】
仕事に失敗し自殺を決意した若い主人公。
彷徨った挙句たどり着いたのは滝が流れる森と、ひっそり佇む1件のカフェ。
泉天という名の美しい女店主が一人で切り盛りする『Cafe・プリマヴェーラ』で、ひょんなことから働くことになった主人公。
しかしなぜこんな辺鄙な場所でたった一人カフェを運営しているのか。
そこに隠された、彼女の想いと過去を辿る物語――
【感想】
主人公は〇〇と敢えて設定されていないので、読者が好きに名前を設定できて、感情移入しやすいです。
ヒロインの女性は主人公よりも上なので、年上のお姉さんの包容力に包まれているような空気感がたまりません。
ちょっと天然が入っている所も、可愛らしくて魅力的ですね。
読んだ瞬間に美しい滝と、そこに佇む洋風なカフェの姿がイメージされました。
ネタバレになるので多くは控えますが、泉天さんには秘められた過去があります。
その過去と向き合い、そして二人は……。
物語の中盤で登場する「髙橋」という男性が恋のライバル的な立ち位置ですが、ユニークで私は好きです。口高の「高橋」ではなく梯髙の「髙橋」らしいです。