こんにちは。
シチリア島の人々の息吹が感じられる物語、楽しませていただきました!
善良ではなく、かと言って悪ぶるのでもなく、ただ自分の幸せが第一でそのためなら法規範から外れることも気にしない、そんな悪党たちが等身大に描かれていて、わくわくしながら読み進めました。
大司教の指輪を持っている者には災いが降りかかる定めなのかもしれませんね。だとすれば、最後すれ違った何者かも、いずれ。。。
作者からの返信
読了ありがとうございます! シチリア島の息吹を感じて頂けて作者としてとても嬉しいです。自分は主人公よりむしろ、名もないシチリアの人々を書きたかったのかもしれません。久里さんのコメントをいただいてそんなことを思いました。
指輪はまさにそんなイメージです。呪われてそうな感じの。すれ違った者はどんな運命を辿るのでしょうね。
最後までお付き合い、そして評価もありがとうございましたー!
物語に漂う空気が個人的にとても好みでした。リコルディもそうですが、臨場感のある描写のおかげで中世のその場にいるような感覚になりますね。特に橋本さんの描写は人やモノや血の匂いまで感じられるようで、それがすごく中世という舞台に似合っているなあと思います。
ラウロのような主人公は魅力がありますね。悪党のはずなんですが、複雑で弱くてとても人間くさいので、無意識に応援したくなってしまいます。冒頭からこの最後までの指輪の存在がラウロの成長の象徴っぽくも思えます。最後はすれ違って遠くへ行くんでしょうが、彼自身はもっと大事なものを見つけたような。
読み応えのある物語ありがとうございました。
作者からの返信
読了ありがとうございます。柊さんに空気が好きと言ってもらえるのはなんだか凄く光栄です。かなり前の作品なので、この空気はもう出そうと思っても出せないかもしれないですね。
WEBでは描写は少ない方が読みやすいとも言われるなか、あえて描写過多のまま掲載しました。臨場感を感じていただけて嬉しいです。
ラウロは悪党を前面に出していますが、人間なので善も悪も両方備えています。主人公として通用するかどうか不安でしたが、応援したいとのお言葉にほっとしました。
こちらこそ最期までお付き合い下さり、レビューもありがとうございます!
「全体的に暗め」とタグにありますが、人間の本質ゆえの暗さに引き込まれました。
殺人があるにも拘らず、人を想う気持ち、愛が根底にあるので、橋本様の作品って中毒性があるんだなって思います。(性描写も上品ですよね、エロスです)
名前のない登場人物まで見えてしまう不思議。
すごいなぁって思います。
ラスト三行、特に震えました。想像力を掻き立てられます。
素敵な作品でした♡ ありがとうございます♪
作者からの返信
ハナスさん、読了とお星様をありがとうございました~!
主人公がネクラで、展開もどんどん暗くなるので念のためにつけたタグですw
ああ~上品なエロ……! 理想です。あると言っていただけて光栄です。仲間は最後まで名前がありませんでしたね。ラウロは多分名前を知ってるんですが、一緒にいてもろくに話さなかった相手なのでこういう言い方なんだと思います。
ラスト3行はファンタジーぽく思えて、変えようかと思ったのですが残しておいてよかったです(^^)
あらためてありがとうございました!
生き生きとした鬱屈した物語に野心と欲望、ほんの少しの良心。
魅力的な表現が、たまらなく文學的で、作品世界を確固たるものとしており、読みやすく、一気に読破しました。
随所に見習うべき単語の選択・言い回しがあり、「すごいなぁ。こんなスゴイの稀有だなぁ♡」と、身悶えしておりました。
いやあ、素敵な時間をいただきました!
ありがとうございます。
作者からの返信
汐凪さま、読了&素敵なレビューをありがとうございます! 埋もれた作品を一気に読んで下さり、歓びに震えています。レビューもとても嬉しい内容で、確かにホープダイヤモンドのように呪われたイメージを出してみたかったのでした。
もったいないお褒めの言葉……照れてしまいます。えへ。
読み物として楽しんで頂ければ何よりです。そして、地中海の雰囲気を感じていただければ。あらためてありがとうございました。
仄暗くて切ないラストだけど、読後は決して悪くない——
泥臭くて生々しい、綺麗事ばかりでは生きていけない人間味溢れる描写と、黒幕の正体は分からないまま生き残りをかけたサバイバル感にハラハラさせられました。
(初めから悲壮感が漂っていたルイジの最期……ああ、やっぱりと思ってしまいました)
そして、相反する情景描写の美しさ。南欧の賑やかさと雑踏の活気、青々とした海の様子が爽やかで、バランスの取れた良作だと思いました。素晴らしいです。
作者からの返信
古博かん様 コメント、読了ありがとうございます! ルイジに悲壮感を感じていただけましたか。きっと、遅かれ早かれこうなる運命だったと思います。そこから抜け出したラウロと明暗が分かれました。
>南欧の賑やかさと雑踏の活気、青々とした海の様子
情景描写に力を入れてみた作品なので、それを感じていただけたのはとても嬉しいです! 過分なお褒めの言葉と☆も頂いてしまい、幸せです。あらためてありがとうございました♪
少ししたたかで、小綺麗ではない生き方。そんな体臭(?)のある登場人物たちがすごく素敵というか好みです。
とくにルイジの連れの死に方! 名前もない登場人物までもが、生き生きと(死んじゃったけど)してます。
程よい余韻を残す詩的なラストも、おっさんである自分にはかなり沁みるものがありました。
物語の展開力、ひとつひとつの描写、いつも勉強になります。うーん、マジですごいです。
作者からの返信
最後までお付き合い下さりありがとうございます。返信が遅れて申し訳ありません!(><)
ルイジの連れは、名もない悪党にふさわしい(?)最期になってしまいました^^; 出番が少なく台詞もない登場人物なのであえて名前をつけませんでしたが、うまく役割を果たしてくれたように思います。
ラストを気に入っていただけて嬉しいです。描写が多くてWEB向きではなかったかもしれませんが、楽しんでいただけて何よりです。ありがとうございました。(^^)
読了が遅くなり大変申し訳ございませんでした。
まずは、完結おめでとうございます!!
以下、個人的な感想になるのですが……すみません、あくまで個人的なので…何か変なことを申している可能性もあり、ご気分を害されたら、申し訳ありません。
情緒的な背景描写と心理描写。くどくもなく、ちょうどいい塩梅でとても読みやすかったです(えらそうなこと申してすみません) 具体性と説得力を兼ね備えた描写の数々についてはもう…私に恵んでくださいお願いしますその表現力(真顔)
こう…「看板には船の模様が(…すみませんうろ覚えです)」とか「大工」とか誰もが聞いてイメージが一発で浮かぶと同時、物語の時代背景を感じさせる言葉がすごく印象的でした。情景描写っていうのはこれですよこれ……っ!!(興奮中)
最初はちょっと薄暗い雰囲気から始まりましたので、どうなるのかなー…(はらはら)と思っておりましたが、最後には雲間から光が差し込んだような爽やかさ(?)のようなものを感じました。
エンディング後、ラウロさんがキアラさんを見つけられたのか、読者に想像の余地や期待を与えてくださるこういう終わり方好きなんですよねぇぇぇ…っ!!
……こほん(咳払い)
全体的に暴走してしまい、すみませんでした(陳謝)
ありがとうございました!
作者からの返信
こちらこそ読んでいただきありがとうございましたm(_ _)m
いえいえ、頂いたコメントがとても嬉しいです。描写が読みやすいとのことでよかったです。もう何年前だか分からないほど昔に書いた作品でして、当時は勢いのままにガツガツ地の文で描写を重ねようとしていました。今だったらもう書けないかもしれません^^;
ラストを気に入っていただけてよかったです。今の自分の作風からすると爽やかすぎるように思えてちょっと小っ恥ずかしいのですが、良いと言って下さる方が多くて、これはこれでよかったのかなと。
ラウロはたぶんキアラを見つけたと思います!
星も頂いてしまい、改めてありがとうございます!ヾ(*'∀`*)ノ
うわあああ、すごい良かったです! 気が付いたら終わっちゃってた(>_<)
物足りない気もしましたがこれくらいの分量がまとまりが良くていいのかもですね。すっきりしたストーリーながらラウロの内面がしっかりと語られ、事件の終わりと共に明るく視界が開ける。
端的な叙述の中でさりげなく重要なことが語られる。こういうのカッコいいです。憧れます。楽しみつつ勉強させてもらえました。ありがとうございます。
作者からの返信
奈月さま
一気に読んで下さり、こちらこそありがとうございます!
もう何年も前に書いた作品でして、カクヨムに投稿するかどうか悩みましたが、よいと言って下さる方が意外と多くて、投稿してよかったなと思えている作品です。
もったいないお言葉もいただき、なんか小っ恥ずかしいです。でも嬉しいです。☆もありがとうございました(*^^*)
こんにちは~。はじめまして。お邪魔いたします^^
日本から出た事の無い自分には、シチリア島って「一つの島」というマクロな認識でしたが、こちらの作品を拝読して、少し細かな風景などを垣間見る事ができました。そして、その時代を生きた人々の、様々な心の闇とかも興味深く読み解けて面白かったです☆
ルビーの所在、キアラの所在、どちらも追いかけたい気持ちです。これが、作者様の狙いでもあるのかなと感じました★★★
作者からの返信
はじめまして。最後までお付き合い下さり、レビューまで頂きましてありがとうございます!
私も旅行で訪れたことがある程度なので詳しく知っているわけではないのですが、とても魅力的な島でした。少しでも表現できていたなら幸いです。
主人公の旅が一区切りついたところで終わりといたしました。キアラは近くにいるのではないかと思います。指輪は・・・・・・どこへ行くんでしょうねw
「ルイジの連れ」は名無しなので、途中で出番なしかと思いましたが、ずっと絡んでいるとは……
そして「金の入った袋を両手で握りしめていた」で第三者による、殺害を否定。
ルビーのことを知っている人物の推定を読者として出来ないので、ひとつの物語が終わったと明確に感じることができて気持ち良かったです。
それから1話前の、レモが助けた理由が正義論者だからではなく、自分にある苦しみと迷いからだというところも、今まで語られた人間臭さを殺さない流れですばらしいと思いました。
お疲れさまでした。
作者からの返信
最後までお読み下さりありがとうございます。さらに評価とレビューまで! 感謝申し上げますm(_ _)m
ルイジの連れはルイジに刺されたのが原因で死にました。このへんはルイジの言葉から推測するしかないので分かりにくいですよね^_^;
ルビーは今も誰かの手を渡り歩いている・・・・・・みたいな感じで終わらせてしまいましたが、楽しんでもらえてよかったです!!
太陽やそれを反射する海、波の音も聞こえてくるようでした。恐ろしい指輪ですね。次の持ち主は……と勝手に色々想像しました。泥臭さと言うか、人間臭さというか、キラキラした夢物語ではないのに最終回がこんなに輝かしく感じられるのはなぜなんでしょう。とても面白かったです。ストーリーも描写も非常にレベルが高いですね! 勉強にもなりました!
作者からの返信
ありがとうございます! 読了して下さった上、レビューまで頂いてしまい感謝に堪えません。
想像して読んで頂けるのはとても嬉しいです。ドロドロした部分に現れる人間の本質みたいなものを書きたいのかもしれません。これは初めて書きあげた作品なんですが、だからこそ明るいラストになったのかなと思っています。今書いたら違う結末になりそうな気がします(^^)
素敵な最終回です!!
ラウロの中で恋が芽生えるとは思っていませんでした。まずはキアラを探すところから。遠い道のりかもしれません。ですが、今の彼は他人の為に行動している。過去の人生にはなかった事なので、希望的ではありますが明るい感じが好きです。
大司教の指は呪いの指輪ですね。心を濁らせ生まで蝕むように感じました。
正式な題名を楽しみにしてます。
お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。
作者からの返信
読了していただけたばかりか、最終回も気に入ってもらえてとても嬉しいです! 最後までお付き合い頂きありがとうございました。
全編を通して暗いので、希望を感じられるようなラストにしてみました。
正式な題名・・・・・・うっ
完結できたと思ったらタイトルと紹介文の問題が残っていました! ああっ目眩が・・・・・・
橋本圭以様
『枝葉末節にこだわる<西洋中世の日常生活>』と並行して、こちらの
『シチリア島奇譚』を黙々と密かに読ませていただいておりました。
西洋中世の方で橋本様に返信の労を強いているという申し訳ない気持ちから、こちらの方は静かに拝読しておったのです(;´∀`)
底辺に生きる若者ラウロ、しかし、
>ラウロは自分の境遇を受け入れようとはしなかった。孤児院、ごみだらけの街路、汚い造船所、過酷な労働、飛んでくる拳、すべてを拒否した――
のくだり。15話にあったでしょうか?
自由であることを、彼は常にを求めていたのだと思います。しかし、獄に繋がれ、これから我が身に起こることを全て受け入れなければならないと覚悟したその時、光が射しました。それは彼の人生そのものに射し始めた光であり、そこからラウロの生き方は変わったのだと思います。否、もしかしたら十字架を背負う男レモとの出逢いから運命の歯車は回り始めていたのかもしれないと思いました。
そして、キアラに自由をもたらすという目標を得てラウロは晴れやかな気分で歩き出す。……野心的な若者の可能性を感じる余韻が後を引くラストでした。
読ませていただいている間じゅう、ずっと楽しかったです。面白かったー!
ありがとうございました\(^o^)/
作者からの返信
ブロ子さん、読了ありがとうございます! いえいえ、返信の労だなんて。中世エッセイのほうはボリュームがあるので、並行して読んでいただき負担にならなかったでしょうか……。
最初からちょっと重苦しい雰囲気のお話ですが、楽しかったと言ってもらえて作者冥利に尽きます。
仰る通り、ラウロは最後にぜんぶ受け入れる覚悟をしたのだと思います。この作品は私が最初に書いた小説でして、拙い点もたくさんあるのですがこんなにも深く読み込んで下さって私は幸せ者です(´;ω;`) あらためてありがとうございました~!