番外編の時代用資料

本編以降の世界に関する設定等

物語を完結させても、書きたいことが出て、番外編が5つ生まれました。

本編で用意した巻末資料に追記すると分かりにくくなる為、

このページを用意しました。


○本編と番外編の関係


――巻末資料――

【本編】人物と作品内時間について

https://kakuyomu.jp/works/1177354054883307757/episodes/1177354054883436416


【本編】いくつかの設定

https://kakuyomu.jp/works/1177354054883307757/episodes/1177354054883457024


【本編】この作品に登場した魔法たち

https://kakuyomu.jp/works/1177354054883307757/episodes/1177354054883473755


番外編は、本編の小さな続編です。

ですから、上記資料は番外編でも共有されています。

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○ネタバレの可能性について

この設定資料集は、本編エピローグ(27・28話)と、番外編5つに言及します。

ですから、ネタバレを含む可能性があります。

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○第27話 抵抗は無駄ですか?

 情熱女房は上位精霊と交流できるほど、精霊から認められています。

 まだ疲れてしまいますが。

 夫の次期長老の献身もあり、精霊語を猛勉強したのでしょう。



 小町魔王と竜化青年は小さな命を授かりました。



『賢者の装備している指輪について』

 賢者の指輪は、呪文の発動体ではありません。

 両手に4つずつ(親指以外の指に)、計8つ装備しています。

 Lv95以上のレジェンド級装備です。


 この世界では、魔法は一度に一つしか発動できません。

 仮にA,Bで準備をしてCをかけて、更に……といった、

 発動に工程が必要な複雑な魔法を、予め指輪等の装備品に

 「魔法を貯めておく」ことで、瞬時に発動することが出来ます。

(例えばLv40装備のキャパシティでは、今回賢者が行おうとした事は出来ません。

 Lv帯ごとに「貯めることの出来る魔法の種類や力」に限界があります)



『完全武装の美しい娘』

 美の神に追い込みをかける半神の1人です。

 賢者の師匠が「兄」であり、半神であることを明らかにします。

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○第28話 言いたいことは言えますか?

 本編は26話までの時点で、約51年過ぎたことが明らかになります。



>情熱女房は、夫の次期長老とこんなことを考えています

>「お婆ちゃんの私でも、疲れない『歌』の歌い方を工夫したら、

> 里のみんなに、役立てて頂けないかしら?」

 情熱女房は、上位精霊と交流できるようになって、疲れを感じました。

 老いたからこそ、エルフ達では気がつかない、

 「省エネ」型の『歌』を工夫しようとしています。



>――猫も犬も他の動物も、「くろ先生」を忘れてはいない。

>くろだけではない。

>動物の時間では、烈火やあおは、遥か昔の存在だ。だが、語り継がれている。


 くろ達の思いは、動物達に受け継がれました。



>村の衆は満ち足りていた。

>もう、飢饉や疫病の心配はない。精霊王夫婦のおかげで、

>農作業はずっと楽になった。

>土の精霊と炎の精霊が手を貸してくれる分だけ余暇が生まれた。

>イルカが出してくれる本の他に、

>領主の館に立てられた王立図書館分館を利用する者も増えた。

>明らかに能力の高い者は、黒服美形がこれまで通り、

>私財で学院へ行かせてくれる。

>だが、学院に進む蓄えは無くても、黒服美形がいて、図書館がある。

>それでも学びたければ、王都の先陣老年が喜んで塾に迎えてくれる。

>彼らは、約50年かけて変化したこの村の暮らしを愛した。


 賢者が住み着いた、この国で一番貧しかった村の人達は、

 こう思っていることが明らかになりました。

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○番外編01 終末少年からの手紙


 この話は、「本編で、賢者が去って『しばらく』」した頃の出来事です。

 終末少年は兄の武神に頼み、王都へ旅をしました。



『賢者の師匠(美の神の息子・半神・不死族へ転生済み)』

>領主の街の手前で、僕は兄様と野宿しました。焚き火って熱いし眩しいですね。

>ふと気がつくと、兄様と僕の他に、見たこと無いくらい華やかな衣装を

>まとった不死族の方が焚き火に当たっていました。


 旅の道中で、賢者の師匠が、終末少年と武神の前に現れました。

 弟子の家族なら、身内だと考えているそうです。



『鉄棍女王のメイス』

>前女王が身につけているメイスは、Lv95以上装備なのだそうです。

>神族の加護を感じる美しいメイスでした。


 伝説級の装備であることが明らかにされます。

 彼女の息子達は神官Lv60(書王)と、

 様々な職をLv80まで上げた刀の君ですから、受け継ぐことは出来ません。



>「でもね、皆さんに聞いて欲しいの。お義母様(情熱女房)は、

> とっくに習得なさったのに、この人は精霊語を覚えてくれないのよ」

>「きっと、それだけ難しいんですよ」

>「あはは。優しいな君は。違うんだ、私が怠惰なだけなんだよ。

> 妻が通訳してくれるのが心地よくてね、甘えてるんだ」

>「『死んで精霊になれば勝手に覚えるだろ?』なんて仰るのよ」

>「有限の肉体だからね。精霊界へ行って出来ることをするより、

> 妻と過ごしたり、こうして終末少年の顔を見ることに時間を使いたいのさ」


 精霊王は、精霊使いとして『歌』を歌う為の基本である「精霊語」を

 学ぶ意思がないことが明らかにされました。

(死後、精霊界へ精霊王として迎えられることが確約されていますから、

 彼が考えた通り、精霊界で生きるようになった時点で、自動的に習得します)



>『賢者さんが禁呪を使って僕らの前から消えたことで、一番傷ついて怒ったのは、

> 火の君だと思います。賢者さんは不老不死ですから、数回焼き殺されることは

> 覚悟なさった方がいいかもしれないですね――』


 エピローグで賢者が『仕組みの誤認』を行い、

 代償として縁のある者から認識されなくなったことを、

 終末少年がこの旅で出会った中では、

 火の君が一番怒っていると、明らかにされます。

 また、終末少年の目を通して見た彼女が、美しいことも。



>イルカさんは、「くろさんから預かっただけなんですよ?」と嘆きつつ、

> 神官の仕事をし、村の子の遊び相手や、村の衆の相談相手もやってます。


 小町魔王が産休を取り、

 村の神官はイルカが担当していることが明らかになりました。

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○番外編02 美味過ぎる料理と、賢者の抜け道

 この話は、賢者が『仕組みへの誤認』の禁呪を使って一年経った頃の出来事です。


>「自分に経験値を入れてね、料理人Lv99にしちゃいました!」

>「ん?」

>「だから、料理人Lv99にしたの」


 女神の告白により、「戦士・魔法使い」等の他に、料理人から父や王や

 赤ちゃんに至るまでLvが設けられていることが明らかになりました。

 世界を去った『母神』のユーモアらしいです。


 例えば料理人がダンジョンに潜っても、

 それは冒険者の何かしらの職業(戦士等)に経験値が入るだけです。

 料理人は「神族によるズル(経験値譲渡の奇跡)」が無い限り、

 料理人としての仕事からしか経験値は得られません。



>結論から言うと、ワシは神聖魔法と精霊魔法を使えるようになったぞ。

>禁呪で失った物は、取り戻さないとなあ。


 賢者はある方法で、「禁呪の影響で、縁のある者から認識されない」状態のまま、

 神や精霊との交流が必要な、神聖魔法と精霊魔法を使えるようになりました。

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○番外編03 鉄棍女王の落胆


>先日、私達家族へ、終末少年と彼の保護者である武神が訪れました。


 この話は、「番外編02 美味過ぎる料理と、賢者の抜け道」より前、

「番外編01 終末少年からの手紙」の直後の物語です。



確殺クリティカル

>歳を取ることは失うばかりではありませんね。

>

>瞬発力とスタミナを失った代わりに、私は極限まで無駄を排除して

>戦うようになりました。疲れますからね、自然と、

>疲れにくい戦い方が身につきます。

>そして、人であれモンスターであれ「急所」が見えるようになりました。

>メイスの一撃で倒せれば、疲れにくいですからね。


 もちろん、スキルが通じない相手もいます。でも、弱点さえ見えれば、

 確実にクリティカルヒットを出し、一撃で叩き潰す、とんでもない技です。


 これは、Lv99で40年弱も戦い続けた鉄棍女王が辿り着いた境地です。

 Lv80の刀の君は継承することが出来ません。



 ある理由からLv80のPTに参加したことで、火の君と精霊魔法の教授が、

 Lv80以上の精霊魔法使いであることが明らかになりました。

 そして、火の君が「槍使いLv99」であることもまた。

 苛烈な人ですから、ダンジョンにマメに潜っていたのでしょう。

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○番外編04 ちび女神のユウウツ

賢者の娘と武神の娘を登場させる舞台として、大きく時間を飛ばしました。


>精霊王は既に精霊界に馴染み、歌姫は15代目の子孫を見守り、

>今日も彼女の宮で優しい歌を歌っておる。これは、そんな未来

 およそ、本編終了後、約300年程度の未来です。

 作品内時間とはいえ、28話までの6倍の時間が流れています。



>つかまり立ちする頃には、「お母様とお揃いがいいの」と、

>神官やら料理人やら、様々な職に経験値を意味もわからず

>注ぎ込んでLv99にしておった。


 賢者の孫娘である幼女(4歳)は、物心付く前に、

 戦闘経験無いのにフルカンしました。

 賢者は「孫娘にとっては、ぬり絵みたいなものなのじゃろう」と

 思ったようです。



>元終末少年も無事大人になり、神としての力を得た。

>『仕組み』は今も、彼が眠っていて大人になっていないと

>騙されてくれているんじゃな。

>彼は長いこと村を見守ってくれておるんじゃ。


 本編で賢者が行った『誤認』の禁呪が成功したことが明らかになります。



『超マルチタスク幼女』

>「叔父様お手伝いします」

>「疲れない程度に、ほどほどにね」

>「はーい」

>

>孫娘は、900体のご先祖様スケルトン全員と一度に話をした。

>それぞれの希望を聴き、願いを叶えてやる。

>

>「参ったね。相変わらずとんでもない力だ」

>「1人ずつ聴くより、全員と一度にお話しをした方が、楽じゃないですか?」


 彼女は、他の神族の上位互換として設定されています。

 創世神話の『母神』と同格ですから。

 ですので、他の神族は行えない、

 「指定した範囲の対象と一度に会話し対応する」ことが出来ます。

 彼女が知覚できる範囲を指定できます。とんでもない処理能力です。



>かつて、精霊王の妻をいじめたことで、無理やり学院へ入れられ、

>長く精霊魔法の教授を勤めたエルフは、かれこれ100年は学院長を務めている。

>彼女の美貌は相変わらずじゃ。容貌や肢体に変化は無い。

>だが、快楽へ耽溺することや放蕩に飽きてな、

>今は質素なローブで身を包んでいる。


 この300年で、彼女が学院長を100年ほど勤めたことが明らかになりました。

 生き方も、少し変化しています。



>「はい。私は創世神話の『母神』の座が与えられます」

>「それは大きな力ね。単独で全ての命と神を産めるわけでしょ?

> 神同士で子を授かると、誰でもそうなるの?」


 幼女が成長すると『母神』と同格の存在へ成長します。

 しかし、半神はいますが、神族同士で子を成した例が無いため、

 なぜこの子に、――おそらく『母神』さえ予想しなかったこと、

 母神と同格の存在が生まれること――が起きたのかは、

 検証出来ないことが語られます。



>「転移」の魔法で、歌姫が暮らす宮へ飛んだ。

>「歌姫のお姉ちゃん、こんにちはー」と、孫娘は通い慣れた宮へ入っていく。

>宮の者達も、ニコニコ迎え入れてくれる。

>この子は、疲れると歌姫に甘えにくるからの。


 当時、実母にうまく甘えられない幼女を、包み込んでくれたのは歌姫でした。

 歌姫は夫の精霊王(もう精霊界へ行っています)と、

 この件について相談しながら対応しました。



>「4歳で母を論破する娘をどう教育したらいいのよ」

>

>(中略)

>

>だが、腹をくくった娘は、早かった。

>小町魔王・学院長・歌姫へ、力を貸して欲しいと頭を下げたんじゃ。

>

>小町魔王「何年友達やってると思ってるの?」

>学院長 「学院長より、やり甲斐ある仕事ね」

>歌姫  「この子の苦しみを減らせるなら」


 規格外の中でも規格外過ぎる、愛娘を育て導くには、

 1人では無理だと理解した賢者の娘は、3人の女性に助力を願いました。

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○番外編05 「母神」始めました!


>孫娘が18になった。

このお話は、「番外編04 ちび女神のユウウツ」の14年後の物語です。


>賢者の支払った代償『縁のある者から認識されない』の決着


この件は、きぐるみ女神Qさん(@8410)にコメントを頂き、『描写が抜けて、賢者がいつの間にか食卓に顔を揃えている』状態に気が付きました。

感謝して、この場で改めてお礼申し上げます。


>「お祖父様は、限界を越えた力を行使したから、『縁のある者から認識されない』

> 代償を支払いました。でも、未成熟な今の私でも、その魔法は私の限界の

> 範囲に収まります。私にとってはただの魔法です。代償は魔力だけなの。

> というわけで、今、支払いました。今日から私が肩代わりします」


というわけで、禁呪の件は、孫娘のおかげで賢者は骸骨村へ帰ることが出来ました。

「隠居しろ」って言われています。

15,6歳の時点で、孫娘はもう祖父を凌駕したのてすね。



○天界の様子

>――絵本や、村の衆が思い描く天界と、あまりに違うわね、ココは。

>

>賢者の孫娘は、新たな『母神』を継いだことを周知する為に、

>7柱の神を集めた。そこは、壁も天井も無い部屋だった。地平線が見える。

>一抱えある光沢のある球体が、バラバラに7個置かれている。

>彼女は、そこを見下ろす位置で、彼らを照らしていた。

>今は、慣れ親しんだ肉体の姿はとっていない。


この世界の天界は、殺風景で無機質な場所でした。

神族にとっては、合理的なようです。



>賢者の孫娘は、球体達へ思念を用いて語りかける。

>神々の思念でのやり取りは、人が感知出来ないほど速い。


 神同士が思念でやり取りをすると、人間の言語や人間に理解できる姿などの

 縛りが無くなるため、非常に高速になることが明らかになりました。



『「母神」に就任した孫娘』(お仕事モード)

・母神と同格の力がある

・強制的に、神族を「世界の外」へ追放することも、

 自分のみで新たに神を産むことも可能

・彼女は人々に混乱を与えぬよう、表に出ない

 (基本的に、「神族と上位精霊」のみが知っている)

 ※半神は一種の神族です

 ※プライベートは仕方がないので、「家族達」は彼女のことを知っています


『神族の上位互換という存在の孤独』

 人間は、例え賢者が努力しても、神族を理解するのが限界です。

 超人が別系統の超人(神族)を理解することはギリギリ可能です。

 しかし、『母神』は神族の上位互換であるため、次元が異なります。

 賢者の孫娘は、彼女と対等の立場で理解してくれる者は与えられません。



『神々の役割の変化』

>武神。モンスターや冒険者を中心に導いていますね。あなたが重視する、

>身体の鍛錬は、戦うことの出来ない民にも意味があります。

>私はあなたに、民の「健康」も任せます。


>眠りと終末の神。この瞬間からあなたは「末の神」です。

>『終末』の役割は、破棄しました。

>6柱の神達の行き届かない部分を、見守りなさい」


>美の神は、『役割の変更』を選び、

>あらゆる「美」の守護者として、役割を再定義された。


武神は仕事の追加、末の神と美の神は業務内容の変更・見直しですね。



『「母神」に就任した孫娘』(プライベート)

・ざっくり言うと「超インドア派、残念美人」です

・片付けが苦手。汚部屋で暮らしている。

・家族達には「引きこもり」といわれる

・女神としては在宅勤務である

・腰まである長い髪は、寝癖でぼさぼさ

・服は簡素な灰色のローブが好き

・やや中性的で、いわゆる「美少女」の外見な母より背が高く、父の肩まである。

・・そのため、母と並ぶと孫娘が姉に見える

・小町魔王が嘆くほど、似合うのにお洒落も化粧もしたくない

・「1人で何もかも産むことができる」体なので、恋愛や伴侶に興味がない

・華の母様(元学院長)が、見かねて性教育してみたが、

 孫娘いわく「脳自体に快感を感じる部分が無い」とのこと

・集中力が高すぎて、睡眠などを忘れて没頭してしまう

・一月ぶりに家から出た場面がある

・・母神の座に就くにあたり、準備もあったのでしょう

・歌姫のところで甘えると落ち着くし安らぐ

・自己肯定感が高く、褒められると「もっと褒めて」と照れずに言う



>娘夫婦は、村の衆の暮らす慎ましい家と同じ作りの家で暮らしている。

本編では、賢者の洞穴で暮らせましたが、

娘夫婦が別の世帯であることが明らかになります。



『3人の登場人物の名前の変更』

 歌姫            →「歌の母様」

 元学院長・元精霊魔法の教授 →「華の母様」

 小町魔王          →「小町の母様」


 これは、賢者の孫娘が、実母と一緒に育ててくれた彼女達を呼ぶ際に用います。



○『雲の巣とは何か』

一定の学識を得た者が利用できる、会員限定のWEBみたいなものです。頭の中にスマホがあるようなものですね。『ツブヤキ』は、SNSの一種です。

ナビゲーターやアシスタントである、AI的な魔法生命体の「助手」を呼び出せるようにもなります。賢者のとこはイルカですけれど、呼び出す人の好みで様々な姿で呼び出せます。(巻末資料・【本編】いくつかの設定 より)


上記を、孫娘が使ってみたのですが、脳の処理能力が高すぎる彼女にしてみれば、あまりにも「回線が細すぎ、サーバーも貧弱過ぎる」状態でした。人間を基準に作られましたので。

ですから、孫娘が快適に使える状態にインフラを整備しました。

それが、『雲の巣・改』です。



『平和だから苦しむ者の為に』

 孫娘は武神へ、「殺し合い以外のゲーム」を作ることを命じました



『精霊達への1万体の義体』

 精霊王の影響で、人が暮らす世界に興味を持った精霊達への

 プレゼントを用意しました。

 とりあえず、精霊王が各地を旅して美味しかった物を、

 精霊達は食べてみるようです。この世界で精霊は飲食しませんので、

 義体を通じて、初めての経験ができますね。



『孫娘は、美声の持ち主』


>「『母神』の座に就くと、神族へ命令するでしょ?

> 小娘の高い声で話されると嫌かなって思って」

>「あらあら。あなたの声は、私が羨ましく思うほどの美声よ。

> 耳障りなことなんてないから、変な気を使わないの」


 歌姫から認められた、声です。『歌姫』も育てましたから、

 当然『歌』も歌えます。でも、思念を用いた方が速いので歌いません。

 上位精霊達はしょんぼりしています。



『孫娘が表に出ず、裏方として神族の長をする理由』

>「だって、私は7柱の神達の上位互換よ? 人々が混乱するわ。

> 彼らの信じる神を『世界の外』へ追放したり、新たな神を産めるし、

> 世の中を作り変えることも出来る存在が現れたら、乗り換えるでしょ?」

>「そう考える者もおるじゃろう」

>「私は、人間もエルフもドワーフも、他の亜人達も、モンスターも、動物達も、

> つまり『全ての命』と、一斉に話をし、要望を聞き、

> 適切だと判断すれば願いを叶えたり力を与える事ができるわ」

>「お前による、直接統治だな」


 幼女の頃よりは自信を持って、『母神』という仕事に踏み出しました。

 でも、彼女は、大きすぎる力を恐れています。

 また、現在の世界のあり方に、細かな問題点はあっても、

 美しいと感じています。

 ですから、うっかり踏み潰してしまうことが無い様に、自重しています。


 彼女が、神族の長として直接介入出来ない問題については、

 神族達が使わされて仕事をします。

 孫娘は人使いというか神族使いが荒いようです。


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【お知らせ】

『嘆く! 在宅勤務女神(18) ~最高神は出しゃばれない~』

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054883510575


番外編4,5話で登場した賢者の孫娘が主人公の物語を書いています。

お気が向かれたら、お試しください。

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フルカン賢者は休めない~ワシのスローライフってこれか?~ ハコヤマナシ @hakoyamanashi

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