【本編】いくつかの設定
○『この物語は何か?』
一言で言うと、「もし賢者が寒村に住み着いたら?」というお話です。
書き手の私にとっては、「最近どう?」とフタを開けて覗き込むと、「こんなことがあってな」と、例の爺ちゃん(賢者)が出て来る仕様です。
書き方は、どうにかZipファイルみたいに物語を圧縮して届けられないかと試行錯誤しました。
会話と省略を多用しています。
工夫したつもりが、かえって読みにくくなったとしたら、力不足をお詫びします。
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読んで下さる方へ、物語をZipファイルみたいに圧縮かけて手渡すにはどうしたらいいか。
https://kakuyomu.jp/users/hakoyamanashi/news/1177354054883387168
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○『やりたいこと』
「世界」ではなく、僕らの半径5mの身近な日常を扱いたい。
フルカンした賢者がもし実在するのなら、不死族に転生するなど、様々な選択肢を持っています。有限の命という時間を気にしなくて済む存在ですね。
ですから、賢者が、村を見守るなら、時間はどんどん過ぎ去ると考えました。
さっき読んだことが、もう上の世代の話になっていたりする、そんな物語になりました。
○『村の規模等』
この世界には、王国が幾つかと、エルフとドワーフの集落があり、北には滅ぼされた魔王の居城があります。海や港もあります。(エルフやドワーフの集落は点在しており、この物語に登場した「エルフの里」はその中の1つです)
賢者は村から出て行きませんし、主要な舞台である村でさえ、具体的には描写しませんでした。
村の規模は、「中学生が徒歩で通学できる程度」くらいの広さをイメージしています。なにせ、ご先祖様スケルトンが1000体出て来きて、バカンスに居着くだけの土地が余っているのですから。
辺鄙な場所にあり、国の中で一番貧しい村だった設定です。
賢者が来る前は、飢饉や疫病にも苦しみました。
「村」と聞いて、イメージする土地は様々ですよね。子どもの頃、里帰りした景色かもしれない、大人になって海外を旅行して好きになった風景かもしれない。
ですので、彼らが何をして食べているかはボカしました。
漁村かもしれないし、山奥の集落かもしれません。どこであれ、この文明レベルなら、「畑」くらいはありますよね。
どうぞ、読み手の方が愛する土地に、彼らを招いてやって下さい。
領主は、そうした村々を束ねています。
自治体の単位なら市と県の間くらいです。
国王は、領主達を束ねています。
王都には、居城・城下町・王立図書館付属学院等があります。
○『カンストとフルカンの違いは何か』
MMORPG等と同じです。
1職をLv上限まで育てきることをカンストと呼び、
全職をカンストすることをフルカンと呼んでいます。
○『フルカンしているのに賢者が神聖魔法を使わない理由』
魔法の方が手に馴染んだ「道具」で、神聖魔法にあまり興味がないためです。
暗黒神官(愛猫神官)が来た時点で、フルカン済みですから、神聖魔法は娘以外から授けられていますね。「お父様、改宗して」って苦労してるのでしょうね。
○『雲の巣とは何か』
一定の学識を得た者が利用できる、会員限定のWEBみたいなものです。頭の中にスマホがあるようなものですね。『ツブヤキ』は、SNSの一種です。
ナビゲーターやアシスタントである、AI的な魔法生命体の「助手」を呼び出せるようにもなります。賢者のとこはイルカですけれど、呼び出す人の好みで様々な姿で呼び出せます。
○『強さの設定(Lv40とLv80とLv99の何が違うのか)』
・フルカンしているのは、賢者と賢者の娘婿程度(レジェンド級・実質超人)
・Lv99 Lv80以上は必要経験値が莫大になり、Lv上げは非常に困難
・Lv80 PT組めばダンジョン最下層へ潜れる強さ
・Lv60 神官なら教団長任せられる程度(60以上は必要経験値が増えだす)
・Lv40 敬虔で熱心な修行僧レベル(十分に高位)
・Lv05 神官なら初歩(神聖魔法の初歩と、盾とメイス使える程度)(15話)
この世界では、武具(装備品)は使い手を選びます。例えば、Lv30以上装備なら、Lv29では装備できません。Lvが上がるほど、性能の高い装備を選ぶことが出来ます。
レベルや経験値等、各種ステータスは、作中で登場人物達が自分で確認することが出来ます。「あとドラゴン5匹倒せばレベル上がる」等と確認し、効率的なレベル上げをする者もいるでしょう。
他人のステータスを確認出来る人もいます。賢者とか。
なお、MMORPG等にある、クエスト報酬的な経験値はありません。
なお、神や女神は、やろうと思えば「経験値を直接与える」という無茶苦茶なことが出来ます。(独学でLv5になった「くろ」を、女神はLv40にしました)
○『魔法の種類』
魔法・神聖魔法・精霊魔法の3つがあります。
【魔法】
やることは、イメージと出力ですから、練度の高い者ほど行使するのが早いです。魔力(MP)は燃料だと位置づけています。
後述いたしますが、「魔法」は研究し新たな魔法を生み出すことが出来る設定です。
(Lv上げ以外でも、身につく魔法が存在します)
【神聖魔法】
属する神から与えられた力を使います。神という頼る存在がある分、魔力消費は省エネだと設定しました。
【精霊魔法】
精霊へ呼びかけて、助力を願う仕組みです。そのためには、精霊から見て相手にするに足るかどうかという『格』と、精霊へ呼びかけ意思疎通する『歌』を用いる設定です。
精霊に認められ、精霊に分かるように『歌う』必要はありますが、魔力(MP)は消費しません。ただ無制限に使えるわけでなく、歌手が疲れるように、精霊魔法を行使するには歌い続ける必要がありますので、心身が疲れることが「歯止め」になっています。
『格』と『歌』が揃えばいいので、『格』は力不足でも『歌』は秀でている人が、『格』は認められているけれど精霊魔法を使えない(『歌』を知らない)人の、通訳をすることも可能です。
○『魔法の詠唱について』
魔法も神聖魔法も「詠唱場面」は見せ場の1つです。私も大好きですが、詠唱無しで発動することを選びました。銃を撃つ時に詠唱しないでしょうし、お医者さんも治療したり執刀する時に詠唱せずとも、知識や技術を使えますよね。
この世界では、そう設定しました。
○『魔法の発動体について』
27話で、1話から着けていた「指輪」を賢者が使いました。あれは「発動体」ではありません。リボルバーに弾丸を装填するようなもので、「予め魔法を貯めておく」装備品です。複雑で高度な魔法を一瞬で行いたい時や、ダンジョン等の緊急時に使います。
杖や指輪など、魔法の発動を補助するブースターは存在しますが、例えば「杖を取り上げれば武装解除できる」といったことはありません。彼らは、発動体無しに魔法を行使できます。
○『魔法の研究』
独自の魔法を生み出すとか、マッドサイエンティストみたいなことを、高位魔術師達はどこかに引きこもって研究しています。彼らは『雲の巣』を利用できますから、それぞれの場所で相談することも出来ます。新しい魔法が出来れば、ここに発表されます。
賢者達は、Lv上げ以外に、こうして「新たに生み出される魔法」も獲得します。
この点は、神聖魔法と異なります。
(神が与えているので、魔法の種類は決まっている。研究しても増えない)
○『神学は発展しない』
教義を研究したり解釈しようとしても、神自体が出てきて、「それ破棄する」とか「そんなこと私は言ってない」と人間に対して直接言ってくる世界です。
発展しにくいですよね。
○『終末(世界の初期化)で、精霊のみ失われた世界の記憶を保てる理由』
終末少年は、PCに例えると、リカバリーディスクみたいな存在です。
初期状態と『母神』が指定したのは、命と7柱の神を祝福し、『母神』が世界を出て行く状態です。
この世界では、歌が混沌から四大上位精霊を作りました。四大上位精霊が作った世界へ、歌が届かなかった混沌が『母神』として降臨し、命や7柱の神を産み出します。
『母神』と『四大上位精霊』は同じ混沌から生まれていますから、『母神』の力は「初期化すること」までしか及びませんでした。
そのため、精霊達は、過去に何度か(回数は明らかにされていない)失われた世界のことも知っています。話すことは出来ないですけれど。
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