田舎町に潜む狂気と少年少女の青春が生み出す、鮮やかなグラデーション。

ミステリとしては王道といいますか、過去に警察が手を尽くして解決できなかった未解決事件を、ある手がかりをキッカケに高校生たちが事件解決に乗り出すというストーリー。
一夜にして数多くの市民が何者かに連れ去られ、今も帰ってきていない……そんな静かな狂気を孕んだミステリー小説と、甘酸っぱくてほろ苦い、どうにももどかしい青春小説が、うまくミックスされています。

自分が青春ミステリ大好き人間なので贔屓目になっている部分もあるかもしれませんが、それでも間違いなく、あまりミステリーに触れていない方にもオススメできる作品です。キャラクターが一人一人いきいきしてる。
この先も楽しみに読ませて頂きます。