第39話 『夜中』その21
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親分は、自室に戻って、再びどこかに電話をしていたのです。
『例の、ど間抜けの素人が、妙な口をはさんできたので、多少話が込み入ったのです。いや、なに、どうせ大したことはできません。』
『**********?』
『そうですが、何も変わることはありません。なに、ちょうどいま、あのふたりは確保された頃でしょう。』
『**********!』
『了解です。すべて、計画どおりです。面接会は実行します。市も、県も、こちらの管理下です。』
『その参事は、いささか邪魔なので、排除することにしました。問題ない。それより、本省の方は?』
『************。』
『なるほど。まあ、あなたが仕切っていれば、安心です。まもなく、新しい世界が生まれれます。』
『*****』
『ええ、あいつは、ちょっと邪魔です。バカ統括に肩入れしてるので・・・』
『**********』
「それは、助かります。では、また。』
それで、親分は電話を切ったのです。
親分の部屋のドアが叩かれました。
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『ああ、入れ。』
親分が言いました。
あまり上品とは言えない、いささか強面の男たちが5人、入って来ました。
『どうした。』
『逃げられました。』
『はあ? だって、見張ってたんだろう?』
『はい。外に出た形跡は全くありませんが、部屋にもいません。ホテル内には見当たらない。』
『ばかな、隠れてるんだろう。全室、探せ。』
『企業の担当者もいます。騒ぎになりますよ。』
『なんとでも言えるだろう。探せ! 』
『わかりました。』
その怪しい5人は、部屋から出て行きました。
「くそ。ばかにしやがって。木偶の棒のくせに。見てろ!」
親分は、そうつぶやきました。
朝が迫っておりました。
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第1部 おわり
可笑市市役所総務課 第1部 やましん(テンパー) @yamashin-2
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