居心地の良い空間をアナタに……


 café「R」

 そこは女性オーナーが一人で切り盛りする、とても小さな喫茶店。
 上質なワインと、ひと手間も、ふた手間も加えた、美味しい手料理が振る舞われる癒やしの空間である。

 一組の男女の視点が、めまぐるしく変わる一風変わった作風に戸惑うかも知れないが、慣れてしまうと不思議な感覚が味わえる作品となっている。

 筆者は、料理と酒類、特にワインの造詣が深く、その描写力はかなりのレベルである。 
 読んでてお腹がすく、特に第一話のビーフシチューは凶悪に美味そうだ。