飢えなどといった人間の根源的な苦しみを、あえて渇望し、消えたいと望む。 渇望しているのに、消えてしまいたい。その矛盾が、生きてることの証だった。生きずらさを感じながら生き抜いた、作者様の等身大の想いが、短い一編に託されているようだ。 短編でありながら、印象的な望みの数々。 砂漠に捨ててくれないか? その答え(真意)は、読んだ人にしか分からない。 是非、ご一読ください。
僕は死にたいと願う。常に死にたいと願う。明日でもいい…今日でもいい…でも今は…。そんな気持ちのまま、僕は今、死んでいない。生きているとは言えない、思ってもいない。そんな僕も、砂漠で死にたいとは考えたことは無い。あるいは、そんなところに捨てられたら、生きたいと思うのだろうか?死にたい…というか、きっと僕は生きたくないのだと思う。いや、産まれたくなかった…というほうがいいのだろうか。死にたいなと思っている人がいたら、読んでみたらいいと思う。願望とも叶わぬ夢ともつかぬ不思議な感覚に包まれた。
心に刺さる作品です。本当は生きたいのです。逃げたいのです。それでも死を望む。奥が深いです。
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